育児をする男性は「イクメン」ではない

ライフスタイル

清水なほみ

 

育児をする男性はイクメンではなくて、「父親」というんです。

 

以前から「イクメン」だの「家事ダン」だの、女性がやっても「当たり前」でなにも言われないことを男性がやるとやたらと持ち上げられることに対して疑問に思っていましたが、この指摘を読んで、まさにその通り!!と拍手をおくりたくなりました。

 

育児や家事をちょっと「手伝った」だけで、特別なことのように称賛されるのは、いかに男性が育児や家事を普段やっていないかの現れです。年代にもよりますが、妻が「専業主婦」だと、男性はお客さん状態で家のことを任せっきりなんてケースも少なくないのだと思います。

 

ちなみに、私の父親は、母が働きに出るまで、自分の下着がどこに入ってるのかも分かっていませんでしたし、ご飯を炊くことも、洗濯機を回すこともできませんでした。忙しいドクターは「娘に『おじさんまた遊びに来てね』と言われるんだ」と嘆いていらっしゃいました。

 

家事は得意な人が得意なことをできるように、夫婦で話し合って分担すればいいのだと思います。2人とも家事ができなければ、プロに任せてもいいんです。

 

でも育児は「参加」したり「手伝った」りするものではありません。夫婦で協力しあって担っていくものだと思います。夫にできるだけ子どものことをやってもらうようにしてみてわかりましたが、女性だから育児に向いていて、男性だから向いてないってことはまったくありません。夫ができなかったのは、直接母乳をあげることくらいです。あとは、多少の粗っぽさはありますが、普通にこなせていました。

 

男性を「イクメン」にしてしまってるのは、本人の意識もありますが、周りからのジェンダーバイアスの影響が大きいのだと感じます。

 

最近は「母親学級」ではなくて、「両親学級」も増えてきましたが、開催が平日の昼間だったり、産後の入院中に母親だけに向けての指導があったりで、そもそも新米パパが育児について学ぶ場がありません。妻から教えてもらえばいいと思うかも知れませんが、新米ママは自分で慣れないことをやるのにいっぱいいっぱいなわけですから、基本のキもわからない新米パパに教えてあげられるレベルではないんです。

 

私の夫も、よく「なんで泣いてるの?」なんて質問をしてきて私を怒らせていました。多くの男性が勘違いしていることが多いのですが、女性は生まれながらに母性本能あふれるわけでもなければ、子どもを産んだら自然に育児ができるようになるわけではありません。母乳のあげ方すら分からずに悩むのです。

 

男性が育児に「参加」するのではなく、もっと「父親」としての自覚を持って主体的に育児をとらえてくれるようにするには、やっぱり妊娠中からの教育や、物理的に子どもと接する時間が確保できるような労働環境の整備が不可欠な気がします。

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