1カ月の洋服代3000円未満、ユニクロで単品買い…いまどき男性の買い物事情

ライフスタイル

 

によると「洋服代、男性最多は1カ月に平均3000円未満」なのだそうです。1カ月3000円、1年3万6000円。ファッション好きという一部の男性を除き、一般男性の多くは、そもそも服にお金をかけるという意識が薄いからこそ納得の金額だと私は見ています。

 

一方、1990年代に比べ「ショッピング環境の変化」による影響も大きいのかもしれません。この10年で品質が劇的に向上したファストファッションやツープライススーツ量販店の存在が、洋服代を減らす上で大きな役割を果たしているのではないでしょうか?

 

のべ4000人を超えるビジネスマンの買い物に同行し「プロの目線でユニクロも好印象!」というキャッチフレーズを掲げる、服のコンサルタント(パーソナルスタイリスト)の私が、メンズファッションの買い物事情について教えます。

 


■ファッションビルのセールに行列ができた1990年代は遠い昔の話

 

私が10代を過ごした1990年代に比べて、アパレル業界を取り巻く環境は大きく変わりました。当時、ファッションビルやセレクトショップのセールに行列ができることは当たり前でしたが、今ではそんな景色も一切見られません! ファッションに興味がない層も、ファッション好きの層に交じって、服を買っていた1990年代。ところが、現在ではファストファッションやツープライススーツ量販店が品質向上を果たし、これらの層の受け皿に成り代わったのです。

 

プロとして買い物に同行していた私も、当初はセレクトショップやファッションビルを中心に回っていました。しかし2010年代以降は、パンツやインナーは当然のように、サイズ感がハマる方であればジャケットさえもユニクロで選ぶこともあります。

 

節目は2009年でした。それはドイツ出身のファッションデザイナー、ジル・サンダー氏とユニクロのコラボレーション「+J」の登場がきっかけでした。あの頃からユニクロの品質向上は加速し、ファストファッション自体が“大人の週末服”として事足りるレベルに昇華したのではないでしょうか。つまり“それなりの服が安価で手に入る環境が整った”ということです。しかし、それだけではありませんでした。


 

■「必要なときだけ単品で」「中古でもかまわない」

 

今回紹介した「男性の洋服代が月3000円未満」問題は、ショッピング環境の変化よりも“男性のショッピング意識”に最大のポイントがあると私は見ています。クライアントの買い物に同行する前におこなっているセミナーで感じることは、昔の私も含め、トータルコーディネートという概念が男性にないということ。多くの方は、全身のバランスで服を揃えるのではなく、気に入ったアイテムを単品で買うというショッピングで買い物に臨んでいるようです。

 

たとえば週末のある日、長袖を着て出かけたらちょっと暑い。そんなとき、偶然通りかかったユニクロ! 「そうだ、半袖を買おう」という感覚で手に取ったポロシャツ……。これだけでショッピング欲は満たされてしまいます。その結果、全身コーディネートの旨み(女性に好印象を与えられる手段)に男性は気づいていません。それでも服装で恥をかくことは避けたいという理由から、さすがに生地の擦り切れに気づくころには服を買い足します。その結果、1カ月3000円というサイクルで満足している男性が多いのではないでしょうか。

 

リサイクル市場の活況も見逃せません。セカンドストリート、ブックオフスーパーバザーをはじめとした実店舗をもった大手チェーンのみならず、メルカリなどのフリマサイトで簡単にリサイクル品を売買できる仕組みによって、中古服も以前ほど抵抗のない人が増えたのではないでしょうか。近年では、男性に馴染みのあるインターネットアパレルZOZOTOWNも中古服を展開しています。1990年代の古着ブームとは異なる現代のリサイクルブームも、今回のアンケート結果を裏打ちしていることでしょう。

 


■メンズファッション業界に勝機はあるのか

 

状況を少し分析してみると、メンズファッション業界の課題が浮き彫りになりました。しかし、こんな男性たちの性質を逆手に取るようにして売上を安定させているカテゴリがあります。それは、クールビズ市場です。

 

洋服代が月3000円未満の男性たちでも「ラク」というキーワードには敏感に反応します。そこにはファッションという意識よりも、どこまで効率的に過ごせるかという「必要なときだけ単品で」「中古でもかまわない」に共通する心理が働いているからです。

 

とくに2011年以降の節電ムードから、機能性生地をつかったビジネスアイテムが企画されてきました。軽量で着ているストレスを感じさせない機能性サマージャケットやスラックス、シャツなど、クールビズの市場は着実に伸びているように見えます。やはり、これまでになかった新しい方向性のアイテムを投入できるからこそ“売れる”のでしょう。

 

そして綿やシルクではなくポリエステルを使ったこれらのアイテムは、機能性の割にリーブナブル。ユニクロの「感動パンツ」においては約4000円という破格……これは感動するしかないでしょう! こんな風にコスパ視点で捉えてみるのも、メンズファッションの楽しみ方のひとつです。

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