「バイト恫喝店長」に「土下座強要クレイマー」など、弱者につけ込む風潮の憂鬱さ

某飲食チェーン店の店長が、学生アルバイトに対するほぼ脅迫と言ってもいい暴言の音声を聞きました。

 

録音されていた内容は、ちょっと常識では考えられないようなものでしたし、それ以外にも4カ月間休みなしで働かされたとか、十数万円の自腹購入を強いられたというような話もあるようです。

 

このチェーンの他の店舗では、非常に良い運営をしているところもあるようですし、ごく一部の者の不届きな行為という場合、本部側ではなかなかつかみづらいという面はありますが、それでも本部側には相当な責任がありますし、私はこのチェーン店全体の経営を揺るがしかねない大問題だと思っています。

 

そんな話の一方、これとは正反対の話で、最近の人手不足の状況から、自分たちがいなくてはお店が運営できないことにつけ込んだアルバイトの人たちが、責任者である社員を自分たちに都合よくあしらったり、つるし上げたりという事例を聞いたことがあります。

 

さらに同じような系統の話としては、クレイマーの問題があります。様々な店舗の従業員に対して、一部顧客が何だかんだと難癖をつけ、恫喝したり土下座などを強要するというようなものです。

 

これらの話はどれもこれも、相手を弱者と見た上でそこにつけ込んで、一方的に圧力をかけているという点は共通しています。

 

どうも最近、こういうたぐいの話題を耳にすることが多くなりました。相手との関係性で、自分よりも少しでも下だと捉えると、そこに容赦なく徹底して突っ込んでくるようです。たぶんいじめのような問題も、私が感じる最近の風潮と根底ではつながっているような感じがします。

 

 

これらの問題は、人が働く現場で起きていることが数多くあります。かつては多少嫌なことがあっても、我慢したり受け流したり、適当にやり過ごすことで何とかなってきていたように思いますが、最近はそれではどうにもならないような、つけ込み方の度が過ぎたようなケースが増えていると感じます。

 

企業の労務管理ということでは、こういう問題にいかに対処していくかということが、これからは大きな課題になってくると思います。

 

お客様のみんなが神様というわけではないから、そういう時にどんな対応を取るべきか、ブラックバイトに遭遇してしまったら、どんな対応を取るべきかなど、事前の準備が必要になってくるでしょう。

 

8割以上は性善説で問題なくやっていけますが、残り2割は性悪説も考えておく必要があるということです。最終的には、「いかに毅然とした態度を取るか」ということになるのでしょう。

 

他人に威圧的に接したり、クレイマーのような態度を取ったりする人に共通しているのは、相手との力関係にとても敏感に反応し、それが露骨に態度に出るということです。下と見た人には一方的につけ込む代わりに、上と見た人には必要以上に媚びるようなところがあります。上司の立場であれば、相当よく見ておかないと、実態を見誤る危険性があるということです。

 

企業での人材マネジメントは、徐々に個別化の方向に進んできています。そこには個人の特性や行動を把握していないと、大きな問題に発展する危険性があるということであり、今回の件もその同一線上にある問題です。

 

企業として取り組んでいかなければならない大事な課題ではあるものの、弱者につけ込む人たちを見ていると、どんどん憂鬱な気分になってしまいます。

関連記事

シェア
ツイート
送る