iPhone 8ではなくiPhone Xを選ぶべき7つの理由

テクノロジー

 

昨年11月3日に発売されて以来、品薄になるほどの人気となったiPhone X。しかし、新しいデザインに惹かれつつも、「ホームボタンがないと使いにくいのでは?」「顔認証って本当に便利なの?」と不安を抱いている人が多いのも事実。

 

仕事上で必要ということもあり、iPhone 8とiPhone Xの両方を買った筆者が、現在、メインで使っているのはiPhone X。“迷わずX” といった感じです。iPhone XのほうがiPhone 8よりも価格は高いのですが、そんな価格差以上の魅力を感じています。

 

では、さっそく、iPhone Xを選ぶべき理由を挙げていきますね。iPhone 8にしようか? 8 Plusにしようか? それともX? と迷っている人は参考にしてください。

 

 

【理由1】ちょうどいいサイズ感

 

iPhone Xの画面サイズは5.8インチ。iPhone 8が4.7インチで、iPhone 8 Plusが5.5インチなので、かなり大きく思いますよね。でも、インチ数は画面の対角線の長さを示すもので、インチ数=ディスプレイ面積ではありません。iPhone Xの画面は縦長なので、インチ数は大きいですが、ディスプレイ面積はiPhone 8 Plusと同等か、若干狭いくらいです。そのため、iPhone 8 Plusの横幅が78.1mmであるのに対し、iPhone Xは70.9mmに抑えられています。

 

これまで、iPhone 7など4.7インチ画面のiPhoneを使っていて、「もっと画面が大きいといいが、持ちづらくなるのは嫌だなぁ」と思っていた人は少なくないのではないでしょうか? iPhone Xの横幅はiPhone 7より3.6mm太いだけなんです。男性はもちろん、女性の手でも片手で楽に持てて、ほとんどの操作は片手でこなせるはず。ちょうどいいサイズ感なんです!

 

左からiPhone 7 Plus(横幅が78.1mmのiPhone 8 Plusよりも0.2mm細い)、iPhone X、iPhone 8

【理由2】クセになる操作性

 

iPhone Xにはホームボタンがありません。そのため、従来のiPhoneとは操作の仕方が若干異なります。

 

例えば、ホーム画面に戻るには、画面下端から上方向にスワイプします。アプリを切り替えるには、上方向にスワイプした指を画面中央で止めます。最近使ったアプリ一覧が表示され、そこから使いたいアプリを選べます。従来、ホームボタンの長押しで起動できた「Siri」は、電源ボタンの長押しで起動できます。

 

長年iPhoneを使っていた人がiPhone Xに機種変更すると、無意識にホームボタンを押したくなるかもしれません。でも、そんな違和感を感じるのは、せいぜい3日くらい。3日も経てば、逆にiPhone 8を手にしたときに、画面をスワイプしたくなるはずです。

 

これは筆者の個人的な見解ですが、入力デバイスが少ない端末のほうが、操作がシンプルだと思うんですよ。初期のスマホには、タッチパネルとハードウェアキーボードの両方を備え、どちらでも入力できることをセールスポイントにしていた端末もありますが、あまり普及しなかったですよね。ここ数年、iPhoneのホームボタンは、指紋センサーが搭載され、さらに感圧式になったりと機能が増えて、使いこなしが難しくなっていました。

 

新しいiPhone Xを使い続けると、「そもそもホームボタンって必要だったのかな?」と感じたりもします。Androidでもホームボタンがない縦長ディスプレイが主流になりつつあるので、いち早く新しい操作性に慣れておくのも得策かもしれませんよ。

 

片手で持ちやすく、なめらかに操作できる。これは上方向にスワイプして、マルチタスキング画面を呼び出したところ

【理由3】なんだかんだ言っても便利なFace ID

 

ユーザーの顔を記憶して顔認証でロックを解除できる「Face ID」。これ、めちゃくちゃ便利です。従来の指紋センサーもスピーディーな認証で快適に使えましたが、Face IDは、iPhoneを手にして、「メールでもチェックしようかな」てな感じで、画面を見るだけでロックが解除されるんです。“ロックを解除する” という感覚ではなく、“勝手に解除される” といった感覚です。

 

Face IDは、顔を画像として記憶するではなく、3万以上のドット(点)を顔面に照射して、立体的にマッピングする仕組みです。それにより、眼鏡をかけていようが、髪型を変えようが、ユーザーの顔を正しく認識してくれるというわけです。

 

しかし、ネット上でのiPhone Xの評判をチェックしていると、「Face IDが使えねぇ」みたいなコメントをたまに見かけます。たしかに、Face IDはときどき顔を認識してくれず、パスワードの入力を求めてくることがあります。例えば、マスクを着けているとき。顔の半分近くがマスクで隠れてしまうため、認識してくれません。寝ぼけ眼でも認証に失敗することがあります。

 

ですが、そうした認証に失敗する事例が、Face IDのセキュリティの高さを証明しているとも言えます。もし、寝起きの完全に目が開かない状態でロックが解除されるのであれば、誰かに顔の前にiPhoneをかざされて、勝手にロックを解除される恐れがあります。もし、顔の輪郭などが著しく似ている人がいたとして、その人がマスクを着けて他人のiPhoneのロックを解除できたとしたら怖いですよね。

 

Face IDが使えないときでも、パスコードによる解除はできます。なので、本当に困るのは、マスクだけでなく手袋もしている時でしょう。その状況では、iPhone 8の指紋センサーも解除しにくいですよね? むしろ、マスクをちょっと下げるだけで解除できるiPhone Xのほうが便利だと思います。

 

画面を見るだけで、鍵のアイコンが開錠表示となり、操作可能に

ロック時には、通知の詳細が表示されず、顔が認証されると、より詳しい通知に切り替わるのも便利

【理由4】暗い場所でもきれいに撮れるカメラ

 

iPhone Xは1200万画素×2のデュアルカメラを搭載しています。iPhone 8は1200万画素のシングルカメラなので、iPhone Xのほうが多彩な撮影を楽しめることは言うまでもありません。でも、iPhone 8 Plusにも1200万画素×2のデュアルカメラが搭載されています。iPhone XとiPhone 8 Plusのカメラの性能は同じように思われがちですが、違うんです。実はiPhone Xのほうが、かなり高性能なんです。

 

iPhone X、iPhone 8 Plusともに、デュアルカメラは1200万画素の広角カメラと1200万画素の望遠カメラで構成されています。レンズの明るさを示すF値は、広角カメラはどちらもF1.8ですが、望遠カメラはiPhone XがF2.4であるのに対して、iPhone 8 PlusはF2.8。つまり、iPhone Xは望遠でも、より明るく撮れるんです。望遠カメラは、背景を美しくぼかす「ポートレートモード」でも使用するので、明るさは非常に重要です。

 

また、iPhone 8 Plusが広角カメラのみ光学式手ブレ補正に対応しているのに対し、iPhone Xは広角・望遠のどちらも光学式手ブレ補正機能を備えています。手ブレが生じやすい夜景の撮影などでもiPhone Xのほうが有利です。

 

スマホのカメラが苦手とする夜景も、手持ちでキレイに撮れる

【理由5】自撮りが楽しくなるフロントカメラ

 

フロントカメラは、iPhone 8/8 Plus、iPhone XのいずれもF2.2のレンズで、有効画素数は700万画素です。ですが、iPhone 8/8 Plusが「FaceTime HDカメラ」で、iPhone Xは「TrueDepthカメラ」と、それぞれ名称が異なります。

 

TrueDepthカメラは、Face IDに用いるセンサーなども含めたiPhone Xのフロントカメラモジュールの総称。「TrueDepth(真の深さ)」の文字通り、シングルカメラながら深度を測定できることがポイント。これを生かして、背景をぼかす「ポートレートモード」で撮影でき、「ポートレートライティング」という新機能も楽しめます。

 

そもそも男性が自撮りをする機会って少ないと思うんですよ。せいぜい、家族や友達と一緒に撮るときぐらいですよね。でも、iPhone Xの「ポートレートライティング」は、男でもついつい自撮りしたくなるんです。スタジオで撮ったかのようなライティング効果で、自分がちょっと男前になるというか……。ちょっとだけ盛れるんですよ。

 

背面カメラだけでなく、前面カメラでもプロっぽく撮れる「ポートレートライティング」が楽しめる

【理由6】アニ文字が楽しすぎる!

 

TrueDepthカメラには、キャラクターが動いて話す「アニ文字」を作れる機能もあります。

 

アニ文字は、iPhoneのメッセージで送信できる動く絵文字のようなもの。使いたいキャラクターを選択してから、フロントカメラに向かって話すと、自分の表情がキャラクターの表情に反映され、声も録音できる仕組み。自分のメッセージを、キャラクターに代弁させられるわけです。

 

このアニ文字、暇なときに作って再生するだけでも楽しいんですよ。動画ファイルとして保存できるので、メールに添付したり、SNSでシェアすることも可能。いまのところ、対応機種はiPhone Xだけなので、これからブレイクするかもしれない新機能を先取りした気分を味わえます。

 

好きなキャラクターを選んで、自分の顔の表情を反映できる「アニ文字」

【理由7】友達に自慢できるデザイン

 

iPhone 8/8 Plus、iPhone Xのいずれも、背面パネルにガラスを用いて、エッジ部に曲面処理を施した、美しいデザインに仕上がっています。筆者は、iPhone 8、iPhone Xともにシルバーを買いました。背面はどちらもホワイトなんですが、それぞれ色味や光沢が違うんです。

 

重ねているフィルムが多いためか、iPhone Xのほうが深みがあり、光沢も強く、自分の顔がはっきり映る “鏡面仕上げ” になっています。フレームに初期のiPhoneを彷彿とさせるステンレスを用いることもポイント。新しさと懐かしさを兼ね備えたデザインと言っていいかもしれません。

 

Androidスマホでも、縦長ディスプレイで狭額縁のデザインが増えているので、iPhone Xが、ぱっと見で目立つデザインというわけではありません。でも、背面パネルの輝きは、従来のiPhoneとは一線を画するもので、レンズが縦に並ぶデュアルカメラも、最新デバイスであることを主張してくれます。

 

iPhone Xは10周年を迎えて、次の10年の第1弾として発表された記念すべきモデルです。今後は、このデザインをベースに進化していくでしょうし、希少価値のある今が一番自慢できるタイミングだと思います。かと言って気をてらうデザインではなく、細部の質感も高いでの、2年、3年と長く使いたい人も安心です。

 

iPhone Xは美しい鏡面仕上げ

iPhone Xのカラバリは、シルバー(左)とスペースグレイ(右)

発売から2カ月が経ち、iPhone Xの在庫も潤沢になってきたようです。昨年12月17日からはNTTドコモが月々サポートの額を増額するなど、実質価格が若干下がる予兆もあります。迷っている人は、これからが買い時かもしれませんよ!

 

>> 

むらもとまさかた/ITライター

iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

(取材・文/)

関連記事