約8割の犬が泣いている人をなぐさめた! 最新研究から見えてきた驚くべき能力とホンネ

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(影山直美:マンガ、今泉忠明:監修/大泉書店)

なぜそんなに留守番が嫌いなの? お腹を見せるのは反省のサイン? 犬と暮らしていると、そのさまざまな行動の意味を知りたくなってくる。そんな犬好きたちの願いを叶える1冊が『マンガでわかる犬のきもち』(影山直美:マンガ、今泉忠明:監修/大泉書店)である。哺乳動物学者である今泉忠明氏が科学的に解説した犬の心理を、人気のイラストレーター影山直美氏がマンガにした、可愛くて楽しくて役立つ1冊だ。

 

登場するのは、それぞれ柴犬、トイ・プードル、ラブラドール・レトリーバーを飼っている3家族。明るい家族と愛犬の日々を通して、犬の心理を学んでいく。

 

筆者はこれまで柴犬からチワワまで、ずいぶん長い期間、犬を飼ってきた。室内で小型犬を飼って初めて、犬は寝言を言うし、寝ながら走ることを知り、ただ寝ぼけていると思っていたが、本書によると、犬も人間と同じようにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返していて、レム睡眠中には眼球や尻尾が動くそう。さらに犬は学習したことをレム睡眠中に再体験することで定着させているという。

 

犬はポジティブな感情の時は右に、ネガティブな感情の時は左に尻尾を振るという。犬にも右利き、左利きがあり、利き手と視野は連動しているそうだ。排便の前にくるくる回る行動は、南北の軸に沿って排便すべく地磁気を探り当てようとするものらしいことが最近の研究でわかったという。筆者の犬もお尻を北に向けていた! 本書には「へー! そうなんだ!」が満載だ。

 

犬の魅力は、飼い主への「ひたすらなラブ」。人と犬の絆を感じさせる科学的データによると、飼い主があくびをすると犬にもあくびがうつるし、犬をなでていると双方の心拍数がシンクロしていく。そういう時は人も犬も幸せを感じているのだ。

 

出かけて帰ってくると大歓迎してくれる犬、お留守番を察知すると寂しげに鳴く犬。たった30分、飼い主から離れていただけで、再会後は幸せホルモンが増えストレスホルモンが減るという。犬は飼い主といつも一緒にいたいのだ。震災などで飼い主と会えなくなった犬がたくさんいるが、どれだけ寂しい思いをしているのだろうか。

 

犬には共感力があり悲しんでいる人に同情し、なぐさめなくてはと思う能力があるそうだ。ロンドン大学の研究者たちが、歌いだす人、しゃべりだす人、泣きだす人に対する犬の反応を調べたところ、犬は大好きなおやつやおもちゃをほうりだしてでも泣きだす人のそばに行きなぐさめたそう。その率、実に83%。犬は本当に優しい友達だ!

 

犬は「死」をどうとらえているのだろうか? 飼い主が死んでも「もう会えない」とは考えないそうだ。忠犬ハチ公のように主人の帰りを待ち続ける犬や、主人の墓から離れない犬は、置いていかれてしまったと思っているから。そんな思いをさせないように飼い主は犬より長生きしないといけないですね。

 

文=泉ゆりこ

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