履きつぶす? 履き替える? 春、スタッドレスタイヤをどうすべきか?

 

日本の国土は降雪地の比率が高く、たとえ非降雪地に住んでいてもウインタースポーツをたしなむ人もいるでしょうから、スタッドレスタイヤを使っている人は少なくありません。3月の半ばになると気になるのは、サマータイヤにもどすタイミングや、だいぶ減ってきた人なら履きつぶすかどうかということですよね。

 

舗装路をスタッドレスタイヤで走るとサマータイヤよりも消耗が早いので、できるだけ早くもどしたい気持ちもわかります。タイヤを交換してもらうお店に行くのも、なるべくなら繁忙期を避けたいものです。

 

むろん、いつサマータイヤに履き替えればよいかというのは地域や状況によっても違ってきますが、いずれにしても3月中は、まだ降る可能性はあるということを肝に銘じておきましょう。そして、もしも履き替えてから雪が降ってしまったら、そのときはクルマに絶対に乗らないぐらいの覚悟が必要です。

 

一方、履きつぶすべきかどうかについては、スタッドレスタイヤは舗装路を走る上ではなにかとハンデもあり、理想論をいうと、舗装路はサマータイヤで走ったほうがよく、履きつぶすこと自体が好ましくないということになります。しかし実際の話、まだ使えそうなタイヤを廃棄するのは抵抗があるもの。現実的に考えると、履きつぶすか来期の冬も使うかどうかを判断することになるでしょう。その際の目安として、残り溝が少なく、プラットホームが見えている(タイヤの横に「△」マークのある部分にある、冬道での使用限界を示すサインに達している)、もしくはそれに近い状態なら、もう冬季に使うのは避けたほうがよいことはご存知の人も多いでしょう。

 

また、スタッドレスタイヤは何年使えるかという問いに対して、よく3年~5年という記述を見かけますが、これもタイヤの銘柄や保管状態、使われ方に大きく左右されます。

 

極端な話では、製造から10年以上たったスタッドレスタイヤを履いた知人のクルマに、ものは試しに乗せてもらって、概ね問題なく走れて驚いたという経験もあります。そのタイヤはあまり使っていなくて溝もあり、柔らかさも維持していました。むろん推奨はしませんが、そういう例もあります。逆もまたしかりで、2~3年目で使い物にならなくなることもあるし、走行距離の長い北海道では1シーズンごとに履きつぶす人が多いと聞きます。

 

何年たったら寿命というよりも、あくまで状態を確認して見極めたほうがよいといえます。残り溝はもちろん、サイプ(接地面に配された細かい溝)が開いているとか、ゴムが白っちゃけていたり、硬くなっていたりと、スタッドレスタイヤの寿命はまず見た目や触った感じに表れるものです。少しでも不安を感じたら、もう冬季には使わないほうが賢明でしょう。

 

そんなわけで、履きつぶすかどうかはご自身で判断いただくとして、履きつぶす場合に留意して欲しいのが、サマータイヤほどの走行性能は得られないということです。むろん大なり小なり銘柄による差はあるし、最近では舗装路でもそこそこ走れるスタッドレスタイヤが増えているとはいえ、やはりそれなりに差はあります。とくに違うのがウェット性能で、たとえ溝が十分にあるように見えても、排水性が悪いものが多く、ハイドロプレーニング現象が起こりやすいのです。さらには、制動距離が伸びたり、操舵応答性やコーナリング性能が落ちたりします。履きつぶすことにした人は、そのあたりを念頭に置いて、より一層、安全運転を心がけてくださいね。

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