女子高生がスマホを使うのは1日に何時間? 日本で1日に起きていることを調べてみたら……

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(宇田川勝司/ベレ出版)

1日は24時間。統計をもとに、その限られた時間の中で日本で何が起きているのかを徹底的に調べ上げた一冊が『日本で1日に起きていることを調べてみた』(宇田川勝司/ベレ出版)である。

 

日頃からさまざまな統計に接する機会も多い私たちだが、溢れすぎた情報としての数値は「客観的にそれがいくら正しくてもそのままではその数値が持つ実態を捉えにくい場合が多い」と伝えるのは著者。1日という単位で統計をみてみると、日本のさまざまなリアルが浮かび上がってくる。

 

 

■日本のたまご消費量は1人あたり「0.9個」

 

目玉焼きやたまご焼き、時には生たまごをご飯にそのままかけてみたりと、食卓で何かと重宝される機会の多いたまご。じつは、世界的にみると日本は「国民1人あたりのたまご消費量」がメキシコに次ぐ2位となるほどの“たまご大国”で、ほぼ毎日のように、1人あたり「0.9個」のたまごを食べているのだという。

 

また、生産量と価格の推移に関する統計も興味深い。かつては庶民にとって高嶺の花の高級食材で、1955年頃には、当時のうどん1杯や銭湯の入浴料と同程度の1個あたり約15円だった。しかし、日本ならではの養鶏技術が発展したことで、徐々に親しみある食材に。1955年当時に40万トンだった生産量も、2015年には252万トンとなるまでに至った。

 

 

■女子高生がスマホを使う時間は1日に「6時間06分」

 

SNSやLINEなど、昨今はスマートフォン(以下、スマホ)によるコミュニケーションが、なくてはならない時代。もはや生活に欠かせなくなってきたが、本書によれば、日本の女子高生が1日にスマホを使う時間は「6時間06分」にも及んでいるそうだ。

 

ただ、道具として考えてみると、使い方によってはさまざまな弊害も生じる。さらにほかの統計「高校生が経験したスマホトラブル(2015)」をみると、誹謗中傷の被害にあったことがあると答えたのは、男女ともに28.6%。写真や個人情報の無断UPに悩んだことがあるのが男子生徒で28.6%、女子生徒が23.8%という数字も示されており、著者はスマホを「使いこなすのはよいが、スマホに使われてしまうのは本末転倒」と警鐘を鳴らしている。

 

 

■1日に孤独死する人は「88人」

 

昨今、独居老人などの孤独死が社会問題として取り上げられる機会がある。本書で引用されている統計、NHKによる全国の自治体に向けた調査では、1日のうちに「約88人」が孤独死していることが分かったという。

 

年々、増加傾向にもあるというが、年齢別の構成比をみると男性でもっとも多いのが60~69歳の32.9%で、女性では70歳以上が34.5%と最多。発見までの日数としては4~14日が26.8%といちばん多く、少子高齢化が加速していることから、2020年には、年間10万人に達するという予測もあるようだ。

 

1日が24時間と限られたなかで、社会でどんな物事が起きているのかという切り口は、なかなか面白い。身近に感じることが難しかった日本の日常を、本書でちょっとでも覗いてみてほしい。

 

文=カネコシュウヘイ

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