レゴブロックみたいなユニットホテル「ファーストキャビン」に泊まってみた

ライフスタイル

吉田 武志

出典:ファーストキャビン

 

3月18日(金)~19日(土)までの研修で旭川に行ってきました。17日に前泊した羽田空港内の「」というホテルが、今までに無い差別化されたホテルだったのでレポートします。良く出来たニュータイプのホテルだと感じました。

 

私は住宅屋で、特に小さな家を造ることが多いので、ホテルのように小さな空間に機能が凝縮しているモノを見るのはとても参考になり興奮します(笑)。

 

 

■「羽田 ビジネスホテル 格安」で検索したらファーストキャビン

 

18日の13時に旭川市郊外のホテルに着くには、当日朝7時25分羽田発の飛行機でなければ間に合わない為、羽田近辺に前泊することになりました。「羽田 ビジネスホテル 格安」でネット検索すると、「ファーストキャビン」というビジネスホテルっぽくない羽田空港内のホテルのWEBがヒット。羽田空港搭乗口の直ぐ下の階のホテルなので、朝一のフライトには最高の立地です。ホテルから1分で航空会社の受付カウンターまで行けます。WEBには上のような、モダンな小さな箱型の宿泊施設が並んだ写真が出ていました。

 

2週間前に予約しましたが、じゃらんや楽天トラベルはすでにSOLD OUT。本サイトで正規料金の5300円で宿泊しました。じゃらんや楽天トラベルだと1000円くらい安かったと思います。特に羽田のファーストキャビンは空港内に宿泊できるので人気が高いようです。特に羽田のファーストキャビンは空港内に宿泊できるので稼働率90%と人気が高いようです。

 

 

■ビジネスホテルとカプセルホテルの中間。今までになかったホテル

 

カプセルホテルより広く、ビジネスホテルより狭い。そしてモダンな雰囲気。カプセルホテルの欠点は、室内に入る時にハシゴを登らなくてはならないことや、音で上下左右の部屋同士で気をつかってしまうこと。また、室内で人が立てない天井の低さ等の居住性の悪さでした。また、カプセルホテルという名前を聞いただけで、何となく酔っぱらって終電に乗り遅れた場末の雰囲気がします。

 

ファーストキャビンの入口にはドアがなく、廊下や他部屋の音は聞こえますが、室内の天井高さは2.1Mと人が立てて、ハシゴで室内に入る必要がありませんから 隣の部屋に気を使う必要も少ない。価格設定も5000円前後とビジネスホテルとカプセルホテルの中間です。そして何よりインテリアの雰囲気が良いです。名称をファーストキャビンとして、カプセルホテルとしなかったことも好印象を与えています。

 

1泊してみて、このホテルは無駄な施設を一切省いて、寝ることに特化したモダンなホテルだと感じました。インバウンドだと思われる外人さんも宿泊していました。では見てみましょう。

 

 

■何と、ファーストキャビンの経営は建築設計事務所が行っている!

 

ファーストキャビンの経営は、という建築設計事務所が行っています。

 

プランテックグループを率いる建築家の大江匡氏は「建築とは経営哲学である」というポリシーを掲げ、「デザイン」や「作品」という言葉を嫌い、クライアントの事業戦略達成に貢献するファシリティソリューションの提供に注力してきた。その大江氏が、ロンドンのヒースロー空港で見かけたコンパクト型ホテル、がファーストキャビンの発想の元になった(サイトはこちら。日経ビジネスオンラインで取り上げたニューヨークのヨーテルの記事はこちら)。「ヨーテルの料金体系は安価で時間貸しもしています。ただ、このままの形では東横インやアパホテルと差別化できない。また、ホテルを作ろうとすれば、法律上、個室には窓や単独の水回りが必須となり、建物の窓側にしか部屋が作れません。それでは初期投資がかかりすぎ、効率も悪い。そこで考えたのが、カプセル形式でありながらもう少しラグジュアリーな居住空間です。これなら初期投資が少なくて済む上に、どんな形状のオフィスビルにも部屋を並べることができますからね

(出典:日経ビジネス)

 

建築設計事務所が関わる場合、ノウハウや設計の提供だけして、金銭的リスクを取らないことが多いですが、建築設計事務所が事業主体になり、ホテルを経営しているなんて凄いことです。

 

建築設計事務所は、ノウハウや設計の提供だけしていれば、実際に瑕疵が起こっても実物を造っているのは、建設会社や工務店なので、現実のリスクを取らないで済むことが多いです。そしてそれが長く事業継続していけるコツなのです。しかしプランテックさんは、ホテルの経営までしているとは本当に凄い建築設計事務所だと思います。

 

ファーストキャビンの施設は関東関西を中心に8箇所あるようです。

 

 

■オフィスビルの空き室対策として生まれたホテル

 

ファーストキャビン。同社の社長、来海忠男氏によれば、ファーストキャビンは空き室に悩むオフィスビルの活性化策として誕生した施設だという。

「日本はもうスクラップ&ビルドの国ではありません。再開発して価値が上がるのは、東京の丸の内や日本橋、大阪の中之島など一部の地域の、大きなビルだけ。小規模なオフィスビルは建て替えても集客や賃貸料の上昇は見込みにくいでしょう。現状を生かしながらどう空室を解消していくか。そのために提案したのがファーストキャビンでした」

 

宇都宮駅周辺や中心市街地でも空いているオフィスビルは多いので、ユニットの部屋を置くだけの、このファーストキャビンの施設を持ってくれば、ビジネスホテルよりも安く、お洒落だという事で、宿泊したいと思う人はいると思います。

 

既存の空きビルを使うことで、最少限のリフォームによりローコストで良い立地にホテルを出せるのだと思います。ファーストキャビンはフランチャイズ展開もしており、自社保有ビルの空室を有効活用したいオーナーには参考になるかもしれません。

 

 

■フロントとラウンジは上質。受付の人も若い

 

​出典:ファーストキャビン

 

ホテルに着いて初めて行く場所はフロントとラウンジですが、値段が安い割に上質に造られており、チープな感じはしません。ビジネスホテルよりもインテリアにこだわって造られており、お洒落なシティホテルのようです。

 

また、カプセルホテルの受付というと、おじちゃんおばちゃんが出てきそうですが、羽田のファーストキャビンの受付は、3人共若い女性でした。受付こそ、客の印象の要になるので気を付けているのだと思います。上質なフロントとラウンジにジジババは似合いません。

 

出典:ファーストキャビン

 

例えば、マクドナルドでハンバーガーを買う時も高齢な方より、若い人に応対されたほうが、何となくフレッシュで美味しそうに感じるのは、私だけではないと思います。

 

ラウンジでは、喫煙室や自動販売機はラウンジからは見えない位置に配置されていて、家具も良い感じに見えるものが置かれています。

 

 

■内装は素人にはオシャレに見えるがローコスト

 

出典・ファーストキャビン

 

チェックインを済ませると、宿泊するキャビンが並んだ部屋に入ります。壁も天井も真っ黒に塗装されておりモノトーン。普通の人は真っ暗な内装の部屋に入ったことが無いので、オシャレに見えるかもしれません。

 

既存のビルの壁と天井を黒く塗って、キャビンと呼ばれる宿泊ユニットを置いただけの簡素なものなのですが、各キャビンの電球色のLED照明がオレンジ色に灯ると、黒い壁、天井、シーツの純白と室内が3色になります。良い感じの雰囲気になります。

 

内装のメンテは、シンプルなのであまりお金が掛からないでしょう。うまいです。

 

 

■宿泊ユニットは、部屋に大きなレゴブロックかクリアケースを置いたよう

 

出典:ビジネスキャビン

 

室内に、キャビンと呼ばれる2種類の宿泊ユニットを置いただけ。キャビンは専用に設計されたもので値段も高いでしょうが、既存の空きビルを最小限にリフォームして、置いただけで使えます。既存建築物を解体したり、新築しなくても出来るのが時代に合っています。

 

室内は、モノトーンのレゴブロックを沢山おいたように見えました。後は、各スペースの動線と大浴場をリフォームで造れるかが問題となりそうです。

 

 

■ファーストキャビンの部屋は2種類。部屋寸法は?

 

出典:ファーストキャビン

 

部屋は、ファーストキャビンとビジネスキャビンの2種類です。部屋の寸法は、広めのファーストキャビンが、幅2.1×奥行2.1×高さ2.1mの約2.5帖。狭いビジネスキャビンが、幅1.2×奥行2.1×高さ2.1mの約1.5帖。どちらも入口にドアが無いのが特徴で、厚手のロールスクリーンのようなものを閉めて個室とします。

 

出典:ファーストキャビン

 

私はビジネスキャビンに宿泊しました。幅20㎝程度の貴重品ボックスがあり、その上にちょうど、キャリーバックを載せることが出来ました。本当に必要最小限の寝る為だけの室内です。ベットは幅1mなので1人で寝る分には充分です。

 

 

■部屋にはドアが無く、イビキや足音がうるさいので耳栓着用

 

チェックインの時に耳栓を配られました。貰って良かった。周囲のイビキがうるさくて耳栓して寝ました。入口が開けられてしまうので、財布は室内の貴重品BOXに入れて、鍵は手首に巻いて寝ました。

 

 

■トイレとお風呂は共用でローコスト

 

トイレとお風呂は共用でローコストに造られています。お風呂は大浴場が1箇所とシャワーブースが3箇所くらいだったと思います。建物を造る時に特にお金が掛かるのが水廻りと呼ばれる、お風呂、トイレ、洗面等です。設備機器や配管工事にお金が掛かるので、最小限に造るのがローコストで建物を建てるコツなのです。

 

 

■羽田のファーストキャビン稼働率は90%とメチャ高い

 

3月17日(木)の夜11時半。寝る前にトイレに行った時は、ほとんど宿泊客がおらず、稼働率90%は嘘なのかなと思って寝ました。客が入っていない時は、入口が空いて中が見えるので分かるのです。午前3時にトイレに起きると、何と満室!入口が閉まり、靴が置いてあるので、人が寝ているのが分かるのです。マジックを見ているのかと思いました。深夜に到着した飛行機の乗客なのだと思います。調べてみたら、国内線も国際線も23時以降に到着する便が結構ありますから、そういう方が宿泊しているのだと思います。

 

 

■モーニングコールは部屋まで起こしに来てくれる

 

チェックインの時にモーニングコールするかを聞かれます。室内に電話がなくドアもないので、わざわざ起こしに来てくれます。無料です。

 

 

■ファーストキャビンまとめ

 

立地が良く、お洒落で安く、清潔感もあるので、人気が出るのが分かります。既存の空きビルの有効活用を念頭に造られたのも良いです。特に羽田のファーストキャビンは、翌朝早いフライトの前泊にベストです。

 

しかし、1泊するなら良いですが、連泊はストレスが溜まりそう。安く1泊するならベストな選択かもしれません。ドアが無いので音が響くことから、このような感想になりました。慣れればストレスなく連泊もできるのかもしれません。男女の宿泊スペースは分かれているので、女性も安心して宿泊出来ます。

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