来日したF1ドライバーたちは、オフタイムをどう過ごしているのか?

2016年のF1日本グランプリは三重県の鈴鹿サーキットで10月7日(金)から9日(日)にかけて開催される。その前の週にマレーシアGPが行われるので、F1ドライバーの来日は早くて3日月曜日になりそうだ。


鈴鹿サーキットに最も近い空港は中部国際空港セントレアで、F1マシンを搭載したチャーター機はここに到着する。2014年までは荷下ろしの様子をインターネットで中継していた。チャーター機(カーゴ便)からコンテナが運び出される様子を延々と映すだけだが、コンテナには参戦チームのロゴが描き込んであるので、「いま、フェラーリが出てきた!」と、パソコンやスマホ画面を相手にひとり静かに興奮することができる。視聴者を示すカウンターは1000人単位の数字を示していた。隠れファンのひとりとして再開を望みたい。


ドライバーはセントレア、あるいは羽田や成田から上陸するケースが多い。鈴鹿入りする前にチームやスポンサーのプロモーション活動を行うこともある。2015年の例を記すと、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンは、Hondaウエルカムプラザ青山で行われたファンイベントに参加し、ファンとの交流に努めた。

 

アロンソとバトンは青山のホンダ本社のイベントに参加


ルノー・エンジンを搭載するトロロッソに所属していたマックス・フェルスタッペン(2016年第5戦からレッドブル)は、ルノー・ジャポンが富士スピードウェイで行ったニューモデルの発表会に出席。ビデオ撮影を一般公開したのに加え、記念撮影やサインの求めに応じた。

 

レッドブル所属のふたりは、相撲のぶつかり稽古を体験


レッドブルに所属するダニエル・リカルドとダニール・クビアト(フェルスタッペンと入れ替わる格好で2016年第5戦からトロロッソ)は、やはりプロモーションの一環として相撲部屋を訪問し、ぶつかり稽古を体験した。クビアトはプライベートで、両国国技館で開催中だった大相撲9月場所を訪れた。

 

 

■お忍びで六本木、銀座に出現。多数の目撃情報も…


F1ドライバーに限らないが、レース参戦などで来日するドライバーは六本木に滞在する、または遊びに行く確率が高い。ドライバー間の口コミで「いい店」の情報が共有されており、示し合わせたわけでもないのにばったり会ってしまうこともしばしば。束の間の息抜きを(相当)楽しみにしているようだ。


レッドブル在籍時代のセバスチャン・ベッテル(現フェラーリ)は、2011年の日本GPでチャンピオン獲得を決めた後、ヘリコプターで神奈川県厚木市のインフィニティ・デザインセンターを訪問(その後、横浜の日産グローバル本社でトークショーに出席)した。これは特異な例で、東京圏~鈴鹿間の移動に鉄道を利用するドライバーは多い。思わぬタイミングでF1ドライバーに遭遇する可能性もありそうだ。バトンは2015年、新幹線の車内から撮影した富士山をインスタグラムにアップロードした。

 


神出鬼没なのはアロンソである。自他共に認める親日家で、今年4月の中国GP後はプライベートで来日。武士道についての理解を深めるため東京国立博物館を訪れた後、電車で鎌倉に移動し、寺巡りを楽しんだ。

 

 


2015年の日本GPに合わせて来日した際は、銀座の歩行者天国で歩道に座り込んでいる後ろ姿をインスタグラムにアップした。周囲の様子に完全に溶け込んでおり、F1チャンピオンのオーラはみじんも感じさせない。よくいる外国人観光客といった風情で地下鉄に乗っている写真をアップしたこともある。都内にあるミニチュア模型店をごくフツーに訪れたとの情報は、その模型店の関係者がこっそり教えてくれた。


銀座の飲食店で食事をした際は、店から見える風景をリアルタイムでアップしたばかりに、SNS上はちょっとした騒ぎになった。「いま、アロンソがいるのはどこだ?」と。それからしばらくSNS上は、アロンソを探せ、状態になった。


飲食店といえば、ロマン・グロージャン(ハース)はロータス時代の2015年、都内の牛丼店で「何か分からないものを食べた」と、どんぶりの写真とともに報告。一緒に写っている食券の写真を見たフォロワーが、「あなたが食べたのは牛丼おろしポン酢ですよ」と英語に訳して返信していた。ベッテルは外国人観光客のメッカとなっている渋谷駅前のスクランブル交差点で、ほとんど誰にもF1チャンピオンだと気づかれずに、交差点をスマホのカメラに収めている姿が目撃されている。表参道や原宿・竹下通りもF1ドライバーに人気のスポットだ。

今年の10月上旬もF1ドライバーが東京のどこかで、あるいは日本のどこかで観光客と化している姿が見られるはずだ。

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