2016年、芸能人たちの“被害度”の明暗を分けたラジオでの謝罪

エンタメ

広川峯啓

 

例年になく芸能スキャンダルが吹き荒れた2016年。謝罪会見の映像もいやになるほど目にしましたが、同じように急増したのが、ラジオ番組を使っての謝罪、釈明でした。映像の有る無しの違いだけで、同じようなものだと思う方もいるでしょうが、ラジオで聴く謝罪、釈明は一味違うんです。

 

 

■記者会見だけが謝罪じゃない

 

メガトン級のスキャンダルが芸能界を震撼しまくった2016年。文春砲を初めとしたマスコミ陣からの執拗な攻撃に、ターゲットとなったタレント、俳優、ミュージシャンら有名芸能人は防戦一方でした。そんな中でも、「活動自粛」といった深手を負ったミュージシャンから、比較的軽症で済んだタレントまで、各々の「被害度」にはかなりの差が生まれたようです。そもそもこの差って、どこから来たのでしょうか?

 

各局ワイドショー等では口をそろえて「記者会見で誠実に応対するべき」と言っていました。そうすることで放送のネタが増えるという下心もあるんでしょうが、それはそれで一理あります。しかしTVではあまり触れてこなかった、実に効果的な謝罪方法、それがラジオです。

 

 

■素直な気持ちをラジオに込めて

 

例えば、今年早々にスクープ記事が浮上して以降、今も芸能界を揺るがせ続けているSMAPは、ここまで解散についての記者会見は開いていません。それでもメンバー誰一人としてマスコミから厳しいバッシングを受けていないのは、各自が持っているレギュラーのラジオ番組の中で、肉声による謝罪、釈明(ラジオなので当然ですが)を行ったからではないでしょうか。

 

通常の謝罪会見だと、あらかじめ丸暗記したかのような堅苦しい謝罪の言葉を述べた後、深々と一礼。集まった報道陣との質疑応答があったとしても、こちらも事前シミュレーションなどの対策済みで、とりあえずこの場を乗り切ろうという意図が見え隠れしているものが多いのでは。ところがラジオでの謝罪は、元になる原稿があったとしても、その読み方に自分の気持ちを込めることができます。というか、ラジオってウソをつきにくいメディアだと思うんですよ。声しか聞こえないということは、その分だけ声のトーンや口調に対して、リスナーは敏感になります。ラジオで心からの謝罪を伝えることは、節目がちな謝罪会見よりも、遥かに気持ちが伝わるでしょう。

 

 

■ベッキーもラジオで復帰、一方でゲス川谷は…

 

SMAPとともに、ある意味、今年の芸能マスコミをリードしてきたベッキーも、この秋からのレギュラー復帰にFMラジオの生放送「ミッドナイト・ダイバーシティー」(JFN系列)でのMCを担当。第1回放送でさっそく、一連の出来事を謝罪していました。

 

まだTV出演に関してはいろいろ難しい問題があるようですが、まずはラジオで地固めをしていく事は間違っていないように思います。なるべく台本に頼らず、自分の言葉でリスナーと繋がっていくことができれば、これまでの優等生キャラを脱ぎ捨てた等身大のベッキーで、再び芸能界で勝負できるのではないでしょうか。

 

一方、SMAPやベッキーのような手段を取らなかったのが、ゲスの極み乙女。の川谷絵音。当初はかたくななまでに謝罪することを拒否していたものの、最近になって未成年の新恋人の飲酒場面をスクープされるという別件によって、自身のホームページに謝罪コメントをアップしました。この件を受けて、深夜ラジオ「おぎやはぎのめがねびいき」(TBSラジオ)の中で、ゲスト出演して番組上で謝罪して欲しいと、公開オファーがなされました。本気とも冗談とも取れる呼びかけでしたが、ぜひとも自分自身のために出演するべきだと思いますね。

 

いくつものTVレギュラー番組を抱えている人気のタレントや芸人の多くが、ラジオ番組を持っているのは、飾らない自分を出せる場所だからです。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、番組を一週間さかのぼって聴くことができる「タイムフリー聴取機能」という画期的システムも最近スタートしました。ラジオからの声を聴くことで、TVで見せない顔が“見えて”くるかもしれませんよ。

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