懇親会で消極的な「内向き思考」の人。何が原因なのか?

 

少し前の話ですが、とあるテーマの公開セミナーに参加しました。参加者は十数名程度のこぢんまりしたセミナーでしたが、参加者は、ほぼ全員が企業に属している方で、同じ会社から参加していた人もいました。終了後に、ちょっとした交流のための懇親会をやるということだったので、私は残って待っていましたが、その際に感じたことです。

 

まず、その懇親会に参加せずに帰ってしまった人が、参加者の半分くらいいました。残った人数は十名に欠けるくらいです。さらにその会でも、自分から名刺交換をしようという人はほとんどいません。一緒に参加した内輪の社員同士で話しているか、一人黙って食事をしているか、手持ち無沙汰にボーっとしているかのどれかです。

 

私は仕事柄、異業種交流のような会にときどき参加することがありますが、そういう時の周りの積極的な様子に慣れてしまっているためか、ずいぶん拍子抜けな感じです。近くにいた方に声をかけてしばらく話していましたが、わりと著名な企業の人事の方で、帰り際には社交辞令もあるでしょうが、「良い情報交換ができて良かった」などとおっしゃっていました。

 

このときに思ったのは、ここに参加した人たちは、特に知らない人と交流したいとは思っていないし、そこに価値があるとも思っていないし、利害関係がなさそうな人とあえて付き合おうとは思わないのだろうということです。確かに自社の商売にすぐにつながることは少ないでしょうし、個人的な人脈が仕事上で必要な場面もそれほど多くはないでしょう。中には、利害を超えた幅広い交流がいつか自分に帰ってくる場合があることをわかっている人もいて、面識がない人でも積極的に交流をしています。ただ、そういう人は営業職などで常に社外に人と接している人や、上級の部長や役員クラスなど、いろいろな場で多くの人と接してきた経験のある人たちが多いようです。この場では消極的な人たちでも、例えば自社が主催した交流会や展示会などの場であれば、そこに集まるのは関係者かお客様なので、たぶん積極的に交流するのでしょう。

 

私が思ったのは、組織に属している人ほど、誰かに言われたり、直接仕事につながることならば自分から動きますが、そうでない場面では、本人が気づかないうちに、いつの間にか「内向き思考」になってしまい、自分で意識をしていないと、社外のことや社員以外に人に対して、興味を持たなくなってしまうのではないかということです。

 

社外の事情に興味を持っていないと、何でも内輪だけで解決しようとして、結果的に非効率であったり、内部的な不正の温床になったりします。最近は「オープンイノベーション」など、社内資源のみに頼らずに、他企業や団体との連携を積極的に活用することで、研究開発や製品化を加速する動きが顕著になってきています。世の中が外向きに動き始めている中で、本人に自覚があるかないかにかかわらず、組織に埋没して「内向き思考」になっているということは、これからのことを考えると、結構な由々しき問題です。些細な出来事から感じたことですが、「内向き思考」に陥らないことを、もう少し多くの人が意識しなければならないのではないかと思います。

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