更年期障害のことを勘違いしている人が多いようです

話題

医師 富永喜代

更年期障害のことを勘違いしている人が多いようです

痛みで苦しまない人生を医学で導く痛み改善ドクター、富永喜代です。

 

「この肩こりは、更年期障害ではないでしょうか?」と訴え、当院を受診される方はとても多くいらっしゃいます。「なぜ更年期障害だと思うのですか?」と伺うと、「みんなこれくらいの年になると更年期になるし、肩こりや疲れやすくなるからと思って……」とおっしゃいます。

 

「更年期障害って、何のことだかご存知ですか?」と伺うと、「まあ、肩こりとか、だるいとか、やる気が出ないとか」とお答えになります。

 

でも、ちょっと待ってください!

 

まず、更年期とはなんでしょうか? そして、更年期障害の定義を知らないと、これが更年期障害です、とはいいにくいのではないでしょうか。

 

私は患者さんに更年期障害のお話をするとき、よくラーメンにたとえてお話しします。

 

だって、何をもってラーメンかを知らなければ、これがラーメンです!とはいいにくいですよね。一般的にラーメンは、鉢にお汁が張ってあって、冠水の麺が入っているものを指すと思います。

 

反対に、ナルトだけを持ってきて、「これがラーメンです!」といわれても違いますよね。麺と汁、そしてナルトがあるから、ラーメンです。

 

実は、更年期障害も一緒です。

 

肩こりだから、更年期障害。疲れやすいから、更年期障害。冷え性だから、更年期障害。なんとなくだるいから、更年期障害。

 

例を挙げればきりがありません。このように、40~50歳代に出てくる不快な症状全てを、更年期障害だと当てはめていらっしゃる方が実に多いのです。

 

 

更年期とは、閉経をはさんで、前後5年、合計10年間の期間を指します。

 

そして更年期障害とは、更年期に出てくる

 

1.発汗障害
2.ホットフラッシュ
3.不眠

 

を主症状としたさまざまな症状の総称で、かつ日常生活に支障が出るほどの重症度を伴うものです。

 

ですから、ナルトだけを持ってきて、「これ、ラーメンですよね」というのが間違いであるように、肩こりだけを訴えて、「これ、更年期障害ですよね」というのもどうかなと感じています。

 

私が更年期問題を書くにはわけがあります。なぜなら何でもかんでも、更年期障害のせいにすることで、本来の病気の治療が遅れてしまい、症状の重症化につながってしまうからです。

 

その肩こりの原因は頚椎かもしれないし、片頭痛かもしれません。ですが、患者さん本人が更年期障害だと思い込んでしまうことで、治療のチャンスを失ってしまうのです。

 

これは、問題だと思いませんか?

 

更年期は、全ての女性に訪れます。しかし、更年期障害をわずらうのは、約半分の女性です。

 

あなたの症状が本当に更年期障害の症状に当たるのかどうか? 一度、更年期障害の定義から疑ってみてはいかがでしょうか?

 

汗をかいてタオルが手放せないですか? 夜はぐっすり眠れず、昼間ボーっとしてしまいますか? 顔がカーッとのぼせて困っていますか?

 

これらの症状に思い当たるふしがなく、ただ疲れやすい、頭痛が辛い、ただ肩がこる、足がしびれる、などの症状でしたら、それは「ナルト」の可能性が高いかもしれませんね。

 

この記事があなたの症状を見直すきっかけになっていただけると嬉しいです。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

医師

富永喜代

苦悩をなくし人生を変える痛み改善 ドクター。 ラバーストレッチメソッドⓒ提唱者。 11坪7人家族育ち。 透析認知症祖母の 介護、 父親の3回にわ たる手術入院により、 病人家族の苦しみを体験。 12歳の頃、差別意識...

富永喜代のプロフィール&記事一覧
ページトップ