キッチンの換気扇での喫煙がご近所トラブルを起こすという話

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吉田 武志

キッチンの換気扇での喫煙がご近所トラブルを起こすという話

住宅建築のQ&Aサイトで「」について答えた。

 

■質問者の状況をザックリ書くと

隣家からタバコの煙のにおいが自宅のキッチンや洗面所から入ってきた。隣家との間は約1m。隣家と揉めたくないのでしばらく我慢していたが、不愉快だったので思い切って訪問して原因を訪ねた。すると、ご主人がキッチンの換気扇の下で喫煙しており、その煙のにおいが当方の室内に入ってきていることが分かった。

 

お隣のご主人は喫煙をやめる気はなさそうなので、自宅に内窓を付けたり、においの出てきているスイッチ廻り等をテープで貼って対処。しかし、わずかな隙間から煙のにおいが入ってくる様子。においが入ってくるのがキッチンである。食品を扱う場所に煙が入ってくるのは不潔である。リフォームは考えていないが、その他にできることはあるか?という質問だった。

 

■隣家のタバコの煙対策として、まず行うべきことは隣家へのお願い

質問者の方は、内窓を付けたり、隙間にテープを貼ったり、できることは、ほぼ全てやっている。「私が質問者の立場であれば、菓子折りでも持って隣のお宅にご挨拶に行き、自分の家族の現状と気持ちを正直に話して、煙が来ない場所でタバコを吸って頂けないか?とお願いすると思います。あくまでもこちらからのお願いとして、揉めないように話します」と回答した。そうするしか方法が無いと思うから。

 

隣のご主人は、法律を犯しているわけではないので、慎重に話をする必要がある。相手に対して、上からの物言いは相手を怒らせるだけ。隣家同士がお互いの権利を主張してしまうと「平行線」になり、下手をすると決定的に仲が悪くなることがあるので、それは避けたいところだ。 

 

■隣家からのタバコの煙対策の実例
隣家からのタバコの煙でお悩み方は多いと思う。去年、当社のお客さんでも同じような事例があった。脱衣室の窓から、隣家からのタバコのにおいが入るということで、浴室をユニットバスにリフォームする際に脱衣室の窓を小さくして、煙の来る位置から窓を移動して設置した。また脱衣室の壁の内装を剥がして、気密シートを貼り、コンセントボックスまわりも気密部材を施工した。

 

これは、気密性を高めて隙間風を入れない為に行う気密工事だが、隣家からのタバコの煙の流入も防いでいるようである。このお客さんは、隣家へタバコの話はされていないようで、やっぱり、隣のお宅に対して、タバコの煙を出さないようにしてくれとは言いにくいようだ。 

 

 

■タバコの煙対策として、気密工事は有効だと思う

質問を見ても分かるが、においは小さな隙間から入って来ているようだ。現状できる防衛手段は、新築もしくはリフォーム工事をする時にしっかりと気密工事を行うこと。また、窓に内窓を付けて気密性を高めること。それくらいしか自分でできる建築的手段は無いと思う。

 

気密工事とは、隙間風を室内に入れないように、柱の内側にビニールシートを貼るのが一般的。気密工事は、高断熱高気密住宅を施工する会社しか行っていない。気密シートくらいは貼るかもしれないが、コンセントボックスまわりに気密部材を設けるのは、普通の住宅会社は行っていない。

 

だから、隣家からのタバコの煙が心配なら、必ず「気密工事」も行ってもらうことだ。その時には、必ずコンセントボックスやスイッチまわりも気密部材を使ってもらうことを忘れずに! 気密工事は、壁の中で行う工事である。柱に直接シートを貼るので、新築かリフォームをするときしか出来ない。

 

気密工事をするのとしないのとでは、暖かさと涼しさの違いはもちろん、隣家からのタバコの煙の流入量の違いは出てくるだろう。気密工事は冬暖かく、夏涼しい住まいを造る高断熱高気密住宅の施工方法だが、タバコの煙にもある一定の効果はあるようだ。 

 

■喫煙率が下がっているからこそ、他人のタバコの煙が気になる。受動喫煙防止法が必要かもしれない
喫煙者は年々減っていて、2014年の全体的喫煙率は19.7%。調査開始以来初めて20%を切る形となった。喫煙者はとても肩身が狭いのだ。男性の喫煙率はメッチャ下がっている。女性の喫煙率は少し下がっている。

 

 

喫煙率が下がり、公的場所でタバコの煙で嫌な思いをすることが少なくなっている。だからこそ、自宅での隣家からのタバコの煙が気になるのだ。

 

 

家庭内での受動喫煙を避けるために、喫煙者の多くはキッチンの換気扇下で喫煙しているものと思われる。家族を思いやる気持ちと家族からの受動喫煙拒否のプレッシャーから、家庭内での喫煙場所はキッチンの換気扇の下ということが多いと思う。その他に考えられる場所としてベランダがあるが、ベランダ喫煙は冬寒く続かない。 

 

 

■キッチンの換気扇下での喫煙は、隣家にタバコの煙を吹き付けていることになる

キッチンの換気扇下での喫煙を客観的に見ると、隣家にタバコの煙を集中して吹きかけていることになる。キッチンの換気扇下で喫煙していれば、家庭内受動喫煙は防げるが、皮肉なことに隣家の家族にタバコの煙を吸わせていることになる。

 

近隣同士の関係は人間関係なので、一度こじれると大変である。受動喫煙防止法を作り、戸建住宅、共同住宅を含めた住まいの喫煙関連の法律もキチンと作らないと、解決できない問題かもしれない。

 

これを読んで禁煙に成功してる人、多いらしいです。

 

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吉田 武志

1967年生まれの45歳。栃木県宇都宮市で注文住宅・リフォーム専門の工務店ヨシダクラフトを経営しています。リノベーション・大規模リフォームにも力を入れています。創業111年、私で5代目となります。日々の暮...

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