叶姉妹、 “関係した人間”すべてを虜にする完ペキな気配り力

エンタメ

 

少々古い話になってしまうのだが、、昨年末の12月29日〜31日に開催された『コミックマーケット91』、通称「冬コミ」に、あの叶姉妹が“降臨”し、「モーゼの十戒みたいに人垣が割れた」「花道ができてみんな拍手した」「思わず拝んだ」……などとネット上で賞賛を浴び、姉妹側も「ほんとうにヘブンリーな聖地なのですね」「あたたかく迎えてくださり凄く嬉しくとても光栄です」と自身のブログを更新した、らしい。

 

「オタクの聖地」に「ブルジョアジーの権化」──一見、いかにも食い合わせが悪そうな二つの“極”がなぜ、こうも友好的なかたちで分かち合えることができたのか? とりあえずは、記事から抜粋した以下のエピソードをご覧いただきたい。

 

妹の美香が12月20日のブログで「冬のコミケ(ハート)にお伺いしようと思うので…どうぞよろしくお願いいたします。何か注意事項などありましたらぜひ教えてくださいね」と告知したところ、すかさずコメント欄には「カードは使えませんよ」「スニーカーを履いてきてください」「(グッドルッキングガイならぬ)バッドスメルガイがいます」…といったコメントがズラリ。それらのアドバイスを受けた美香が、今度は千円札がぎっしり詰まった分厚い財布やローヒールの靴など、着々と準備を進めている様子を公開した。

 

まず、ネット住民たちの親切なアドバイスに対するリアクションの早さと真摯な姿勢がいい。「(いつもの)ハイヒールは疲れるから」ローヒールを、「カードが使えない」から現金を、それもお釣りのことまでを考えたうえで大量の千円札──あえて「バッドスメールガイ」対策に関しては言及せず──未知の世界への子どものように純粋な好奇心と大人ならではのリスペクトが同居する、100点満点で200点の、“殊勝さ”が「媚び」にも「上から目線」にもならない、素晴らしいバランスの“気配り”ではないか。

 

叶姉妹の“完ペキな気配り”に関しては、次のエピソードを聞いてほしい。

 

もう5年以上も前、一度だけ私は取材で叶姉妹と会ったことがある。そのときは名刺交換をして、ホンの2、3分しかお話する機会がなかったのに……数日後なんと! 私の家に叶姉妹名義のカタログ通販の商品券3千円分が届いたのである。聞けば、その場で名刺交換をした30人近くのスタッフすべてに同じ“お心付け”が届いたという。

 

つい先日、キムタクが現在主演中のドラマのスタッフ全員にジャンパーを進呈したことがニュースになっていたが、これと叶姉妹のケースとは似て非なるものであるのは言うまでもない。なぜなら、少なくとも半年は付き合い続けなければならないドラマスタッフと違い、叶姉妹にとっての私(ほか約30人のスタッフの大半)は、おそらく「二度と会わない」可能性のほうがはるかに高いから……そんな一期一会にも程がある“遠い位置にいる人間”にまで染み入る“気配りの心”──「深さ」だけじゃなく「広さ」も半端じゃないのだ。

 

浮世離れ&人間離れしたまさに“漫画みたいな”叶姉妹のルッキング、正体&出所不明なミステリアス感、「じつは相当にコアなジョジョマニア」といった意外(?)な事実……たしかに、コミケファンのハートを鷲づかみにする要素はほかにもいっぱいあるだろう。しかし、叶姉妹は決してコミケファンだけじゃなく、私らも含む“関係した人間”すべてを虜にしてしまう。もしかすると我々は、もはや理屈上だと日本には実在しない“本物の貴族”が鷹揚に振る舞ってくださる“分け隔て無い慈愛”を、叶姉妹を通じて見出そうとしているのかもしれない。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

山田ゴメスのプロフィール&記事一覧
ページトップ