マツコ・デラックスが新・テレビ界の”女王”として君臨するワケ

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マツコ・デラックスが新・テレビ界の”女王”として君臨するワケ

 

エラい事になってます。今でもバラエティ、CMで凄い露出なのに、更に来るか……という感じ。イマヒトツ、どの層に支持されているのか見えにくいマツコ・デラックスさんですが、何故こんなにテレビ各局にキャスティングされているのでしょう?

 

元々ゲイ雑誌のライターをしていたマツコさんが、そこでの人間関係に疲れて引きこもりをしていた時に「アンタは書く人間だ」と再びメディアの世界に彼女を引っ張り出したのが、TOKYO MX「5時に夢中!」の降板で一悶着あった作家の中村うさぎ氏。

 

TBSの通販番組やフジテレビの深夜帯、そして東京ローカルの「5時に夢中!」のパーソナリティ辺りから露出が始まり、あれよあれよという間にゴールデンにも進出。今や“最も視聴率の取れるタレント”として数多くの番組を担当しています。

 

と、いうことで、テレビ各局が何故マツコ・デラックスさんを多くの番組にキャスティングするのか……その理由を考えてみました。

 

■計算された「毒舌」
マツコさんの売りの1つが「毒舌キャラ」。この「毒舌」は話術の中でも最も高度なテクニックが必要とされる話法です。「毒舌」を「話芸」に昇華させるには、当然何にでもケンカを売ったり、悪口を言えばいいと言うモノではなく、言われた相手や聞いた人が思わず「ふふっ」と笑ってしまうような「批評性」が必要。

 

■実は「包容力」に溢れたコメント
“アンタはだからダメなのよ!”こんな一言でもマツコさんの口から出ると(でも、アタシは嫌いじゃないわよ、アンタのこと)という感情がしっかり視聴者に伝わります。この「包容力」をしっかり出せる40代のMC、現状ではマツコさんの他に居ないのではないでしょうか。

 

■相手によってモードを変える「柔軟性」
例えば相手が「月曜から夜ふかし」の村上信五さんだと、かなり上から&キツ目のツッコミ、「マツコ&有吉の怒り新党」の有吉弘行さんには寄り添い気味=2人で同じ方向に怒りをぶつけるモード、「アウト×デラックス」の矢部浩之さんには実は殆どツッコまず、進行役を丸投げしている状態。

 

……と、自在に立ち位置や毒舌の強さを調整できるマツコさん。実は物凄く柔軟性があるパーソナリティなのです。

 

なーんてちょっと分析ちゃんな感じで書いてみましたが、視聴者が彼女のコメントを聞きたがるのはこんな理由だけでしょうか? 違いますよね(キラーン)。

 

 

例えば、コンクリートの橋を普通に渡ってる人と、シルク・ドゥ・ソレイユのパフォーマーがピンと張られた紐の上を逆立ちして歩くのと、あなたはどちらを見て興奮しますか?

 

99%……「橋渡りフェチ」以外は当然後者を見る方がテンションが上がると思います。マツコさんのコメントもこれと同じ、「ギリギリのライン」で繰り出される言葉が視聴者に刺さるのです。

 

今、テレビ局……特に地上波のテレビ局は大変です。少しでも不適切な発言が出演者から出ると抗議の電話が鳴り、ネットに晒され、炎上し、スポンサーにまで抗議が行ってしまう。正直、どこのテレビ局も問題を起こしそうな人や問題発言が多い人は番組に起用したくありません。

 

そんな中、一見「毒舌」に見えても実はその毒の強さを綿密に計算し、常に「このピンと張られた紐から落ちたらアタシはヤバイ」という危機感を持ってギリギリのラインで言葉を紡ぐマツコさんは超貴重な存在。落下したら死ぬかもしれない言葉の綱渡りを毎回華麗にキメてくれる最高のパフォーマーなのです。

 

また、彼女はあの異形とも言えるルックスとは裏腹に、実はきちんとした常識人でもあります。毒を吐きながら押さえる所は抑えてアヴァンギャルドな方向に行き過ぎない。相手がアウトな素人さんでも自在に絡める頭の回転の速さもある。

 

これがマツコさんがアングラで終わらなかった……どころか、メジャーな場にもどんどん進出し、新・テレビの“女王”として君臨する理由だと思うのです。

 

あ、そう云えば、「徹子の部屋」の後番組は「マツコの部屋」になる、なんて噂もありますよね。あの音楽に乗って登場し、髪の中からキャンディーを取り出すマツコさん……容易に想像できちゃうのがある意味怖いです。

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小姑系エンタメライター

上村由紀子

エンタメ系ライター(主にドラマ・演劇)&ラジオDJ、MC。横浜市出身。スタジオでマイクを操りつつ「ジャニーズから歌舞伎まで」をキャッチフレーズに、雑誌・Web媒体等で執筆中(桐朋学園大学演劇科卒)。巻き髪歴2...

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