バズった後が重要!「#不承諾通知買取キャンペーン」話題化でベビーシッター文化は根付くか

ライフスタイル

村井麻紀

 

この日本には(待機児童問題を抱える社会で)二種類の人間しかいない。保育園に入れた人、保育園に落ちた人だ。 …というわけではありませんが、保育園に落ちたからといって諦めるわけにもいかず、預け先を探さなければ復職できないという厳しい現実が待ち受けています。

 

そんな中、ベビーシッターマッチングサービス「」のキャンペーンがSNS上で話題となりました。「#不承諾通知買取キャンペーン」というハッシュタグを付けてTwitterやInstagramに拡散すること、保育園の入園不承諾通知の画像をもって応募することの条件を満たせば、1万円分のポイント(1回2〜3時間、3回分のベビーシッター利用相当分)が応募者全員にプレゼントされるというもの。不承諾通知という“負の結果”を救うかのような現物支給的なキャンペーンは今まで聞いたことがありません。保育園入園希望がたとえ全滅でも、ベビーシッター保育という選択肢を試すことのできるチャンスに思わず唸りました。

 

大手のベビーシッター会社では入会金や年会費がかかる上、1時間の相場として2000~3000円前後の料金というのが一般的でした。前述のキャンペーンを実施した「キッズライン」では1時間1000円からの業界最安値かつ安心して利用できる取り組みが用意されているとのこと。費用や安全面からベビーシッター保育を利用する機会がなかった私もこれなら使ってみたいと思える内容です。

 

とはいえ、保育園のように毎日長時間、継続的な利用ではどうでしょうか。朝8時半~夕方17時半までの9時間保育を月20日間(180時間)とした場合、認可保育園では保育料に公費負担の制度があるので、私の住む東京都武蔵野市では“最高所得階層”の保育料でも0歳児で月額7万9000円(時間費用にすると7万9000円÷180時間=1時間でたった438円の計算)。ベビーシッターの場合、1時間1000円で利用しても月20日間(180時間)では18万円にもなってしまうのです。これでは共働きの家庭でも負担となってしまいます。

 

結婚しても出産しても働き続ける理由は人それぞれ。経済的なことも当然あるので、子どもを預ける費用が抑えられるかどうかは大きいです。話題となった「キッズライン」では、待機児童問題の解決策として利用者の軽減負担の働きかけを積極的に行っています。現時点では東京や福岡の5つの自治体で助成が受けられるとのことですが、自治体によって利用条件が決められ、年間の助成上限額も1万円~5万円と補助金としては少ないと感じます。育児支援の制度としてベビーシッター利用にも国や自治体の公費助成を増やしていかなければ、仕事と子育ての両立は厳しいままです。

 

ベビーシッターの利用には、費用面だけではなく安全面の心配もあります。悪質なシッターによるトラブルに巻き込まれることがあってはなりません。シッター候補との面談や慣らし的な一時利用をするなど、安心して子どもを託せるかどうかをしっかり見極める必要があります。その上で家庭のニーズに合うようなベビーシッターが見つかり、切実な状況に応える育児支援として利用者が広がれば、社会的にも理解が深まる意義があります。ベビーシッター文化が根付くかどうかは、利用者の声にかかっていると思います。

 

最後に。「キッズライン」のようなベビーシッターマッチングサービスを使いこなして、この人に!と思えるようなシッターを探し出せるのかな?と思うと少し面倒にも感じてしまうのですが、子どもの見守りだけでなく、預かり中に英語やピアノなどのレッスンも兼ねるといったスキルを持ち合わせたシッター募集もできるようなので、多忙で欲張りな二児の母としては今後ぜひ利用してみたいと思っています。

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村井麻紀

1976年生まれ。東京都下出身・武蔵野市在住。 広告代理店での勤務を経て、制作会社へ。男女二児の働くママとしてフルタイム勤務で奮闘中。 明日香医院での出産、育休切りによる転職、数々の保育園に子供を通わ...

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