【大人の言葉力講座】言いづらいことが言える7つのフレーズ

人間関係

 

大人にとって「言葉」は、もっとも基本的かつ重要なツールです。とくにビジネスシーンにおいては「黙っていてもわかってもらえるはず」は通用しません。言葉をきちんと使いこなす努力もしないで、自分や自分の気持ちをわかってほしいと思うのは図々しい了見です。

 

大人のコミュニケーションにおける最大の悩みは、「言いづらい」という感情に負けてしまいがちなこと。「言いづらい」が原因で、ストレスを溜めたり事態をさらに深刻にしたりしているケースは山ほどあります。「言いづらい」を乗り越えるコツをつかむために、具体的なシチュエーションをあげつつ、繰り出したい7つのフレーズをご紹介しましょう。

 

 

■言いづらいことが言える7つのフレーズ

 

「上司に反論するのはサラリーマンとしてタブーでしょうか」

仕事の進め方についてちょっと意見を言う程度の話ではなく、積もり積もった不満をぶちまけたいときに。もちろんタブーだが、どう考えても「我慢し続けるよりマシ」なら、それなりの覚悟をした上で言うという判断もある。

 

「楽しくない内容のお願いで心苦しいのですが」

頼んだことをちゃんとやらない取引先に。下手に出つつ要望を伝えることで、聞く耳を持ってくれるし、秘めた怒りや切実に困っている様子も伝わる。「いつかわかってくれるはず」と願って何も言わないのは、単なる現実逃避。

 

「○○さんに合わせる顔がありません」

いろいろ世話をかけていたのに、進めていた仕事がとん挫……。合わせる顔がないからこそ、ちゃんと顔を合わせて謝るのが大人の勇気であり、関係を深める王道である。都合の悪いときに逃げ回るような奴は、絶対に信用されない。

 

「こういうご連絡を何度もするのは不本意なんですが」

取引先や先輩などが、何度言っても頼んだことをしてくれなかったり必要な連絡がなかったりして、仕事が進まないときに。「何度言ったらわかるんだ!」という気持ちを込めて。黙って我慢し続けるのは美徳でも何でもない。

 

「身内には何を言ってもいいと思ってませんか」

自分の血縁である親戚のオジさんやオバさんが、配偶者に対してあまりにも失礼な暴言(育ちがどうの、など)を吐いたときに。ここで我慢すると、自分の中で怒りが余計に増幅するのはもちろん、配偶者からの信頼を一気に失う。

 

「悪いんだけど、急な入り用ができて」

お金を貸した相手が、約束の期限を過ぎているのに返そうとしないときに。「入り用」という耳慣れない言葉を使うことで険悪な雰囲気になるのを防いでいる。下手に出てあげているのは、相手に対するギリギリのやさしさ。

 

「今日はお先にドロンします」

同僚たちはまだ残っているけど、仕事が終わったので早く帰りたいときに。ダラダラと続く飲み会を先に抜けたいときにも。昭和の懐かしフレーズを使うことで、気まずさを最小限に抑えられるし、言う勇気を持つことができる。

 

そのほか「口が臭い」という極めて言いづらいことを言う場合は、こちらをご参照ください。

 

 

■言うべきか言わざるべきかをどう判断するか

 

私たちは恐怖心や無難を求める気持ちが先だって、つい「そんなこと言えるわけない」「言ったらたいへんなことになる」と決めつけてしまいがち。言うべきか言わざるべきかを迷ったり、言う決心がつかなかったりする場合は、「言うことによって想定される最悪の事態」と「我慢し続けることでもたらされる苦痛」を天秤にかけてみましょう。

 

冷静に天秤にかけてみたら、「たぶん言ったほうがマシ」と思えるケースは多いはず。ただし、相手を無駄に刺激しないために、言い方には配慮が必要です。「大人の言葉力」を身に付けて、ここで紹介したようなフレーズを使いこなせるようになったら、闇雲な恐怖心に縛られず、もっと積極的に「言いづらいことが言える自分」になれるに違いありません。

 

そんな自分になるための勇気や力を授けてくれるのが、5月末に発売されて以来、大評判を呼んでいる書籍『』(日本文芸社、918円)です。おかげさまで先日、Amazonの「ビジネスマナー部門」で栄えある1位を獲得しました! ありがとうございます! おっと出たなと思った方も多いかもしれませんが、何を隠そう私が書いた本です。

 

言いづらいことを言う勇気を授けてくれるフレーズはもちろん、大人としてマスターしておきたいフレーズが満載。「断わらずに断わる」「ホメづらいけどホメる」「下手に出つつ怒る」など、章立てからも大人が使う言葉の奥深さや妙味をご堪能ください。読んで楽しく、覚えて役に立つお買い得な一冊――。書いた本人が言うんだから、間違いありません。

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コラムニスト

石原壮一郎

1963年、三重県生まれ。コラムニスト。月刊誌の編集者を経て、1993年に『大人養成講座』でデビュー。大人の新しい概念と可能性を知らしめ、以来、日本の大人シーンを牽引している。2004年に出版した『大人力検定』は...

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