夫とだけは「したくない」妻たち

人間関係

亀山早苗

 

■夫としたくないと思ったきっかけ

 

「夫とだけはしたくない」と話す妻たちに聞くと、男としての魅力がなくなったという単純な話ではない。むしろ、夫の人格そのものに幻滅しているケースが多いのだ。

 

「子どもが小さいのに、ほとんど育児も家事もしない。私も同じようにフルタイムで仕事をしているのに。それを言うと『オレは大黒柱だから』って、何にも答えになっていない。おそらく収入が自分のほうが上だからと言いたいんでしょう。でも収入に格差があるのは会社の問題と、私が残業をしないから。それなのにどうして何もかも私だけが背負わなくてはいけないんでしょう。そんなことがあってから、もう夫のセックスのリクエストには応えないようにしたんです」

 

マイさん(34歳)は、愚痴のようですがと言いながらも、そんな話をしてくれた。入学前の2人の子を抱えて、マイさんの日常は早朝から深夜までとにかく忙しい。セックスなんかに付き合っていられるか、という心境だそうだ。

 

 

■一緒に家庭を作っている感覚がない

 

「夫は家庭の一員であるという意識に欠けているんです」

 

強い口調でそう言うのは、ジュンコさん(35歳)だ。やはり家事や育児への夫の関わり方に不満をもち、そこから不信感を抱くようになった妻の1人。

 

「うちの夫は小さな子がいるにも関わらず、週末は1人で出かけてしまうんです。趣味でサーフィンをやっているので、今でも独身気分で遊びに行く。私はずっと子どもと2人きりです。たまには一緒にどこかに行こうと言っても実現しない。うちは母子家庭だと割り切るしかないんです。そんな状況でセックスなんてできません」

 

夫の身勝手さに腹を立てているのだから、愛情確認の性行為などできるはずもないだろう。

 

 

■性欲がないわけではない

 

女性たちが口を揃えて言うのは「性欲がないわけではない。職場にはステキな男性もいる。子どもの手が少し離れたころ、熱烈に誘われたら自分がどういう態度をとるかわからない」と、あたかも不倫に陥りそうな人までいる。ただ、どんなに性欲を自覚していても「夫に対しては愛情がないから、性欲もわかない」人が多いのだ。

 

女性は愛情と性欲を切り離せない。妻との間はうまくいっていると思っていても、いつも「疲れてるの」と拒否する場合、夫に対して幻滅している可能性は大きい。もう一度、妻を大事にしているか、妻の気持ちをわかろうとしているか、振り返ってみたほうがいいのかもしれない。

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亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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