二股と知りつつも、借金を肩代わりする男の心境

人間関係

 

■同棲していると気づかなくて

 

結婚しているならいざ知らず、同棲は意外と把握しづらいようだ。

 

「付き合って1年近く経ったとき、彼女が同棲していると知ったんです。もともと共通の知り合いがほとんどいなかったこと、外でデートして僕の家に泊まっていくのがパターンになっていたことで、気づきようがなかったんです」

 

マサオさん(36歳)は困惑した様子で言った。3歳年下の彼女とは結婚も視野にいれて付き合っていたという。

 

「弟と一緒に住んでいると聞いていました。あるとき、彼女を繁華街で見かけたことがあるんです。男とべったり腕を組んでいたので、翌日聞いたんですよ。『あなたは弟とあんなふうにべったりくっついて歩くのか』と。彼女、不意をつかれたんでしょう。いきなり泣き出して……。実は同棲している、別れたいけど彼に借金があって別れられないと。ここで別れればよかったんですが」

 

彼はなんと、彼女の言うがまま借金とされた100万円を渡してしまうのだ。同棲している彼に渡せばよかったのに、「そうすると彼が怒りまくるから」といわれて彼女に渡した。

 

 

■今も宙ぶらりんのまま

 

ところがそれから3ヶ月たった今も、彼女は彼と一緒に住んでいる。

 

「何度も荷物をもってうちに来いと言ってるんですが、彼女は彼が怖くて逃げられないという。怖いというわりに、あのときべったり仲よさそうにしていた光景が忘れられないんですが。彼と話し合うといっても彼女に阻止される。実はお金目当てだったんじゃないかと言ったら、彼女は号泣するんです。『こんなに好きなんだから、信じて……』って。そう言われると見捨てることもできなくて」

 

誰にも言えないまま、彼は自分が彼女の何なのかわからず、付き合い続けている。

 

「彼女を救えるのは自分しかいないから」

 

マサオさんはそう言うが、おそらく誰に話しても、「それは騙されている」と言われるのではないだろうか。こうなったら期限を切って、彼女との関係を考え直したほうがいい。3ヶ月以内に荷物をまとめて出てこなかったら別れると。

 

「それは彼女がかわいそうです。別れられない弱みを握られているようなんですよね。それが何かを聞き出さないと……」

 

彼がこれ以上、お金を差し出さないよう祈るしかない。

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ノンフィクションライター

亀山早苗

明治大学文学部演劇学専攻卒業後(専攻は歌舞伎)、雑誌のフリーランスライターに。 ライター歴、もうじき30年。離婚歴1回の現在独身。長い間、男女関係に興味を持ち続け、さまざまな立場の男女に取材を重ねてきまし...

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