【弓月ひろみの恋愛ハック】今どきカップルが「連絡」しない理由とは? “つながりっぱなし”の日常を詳細レポート

ライフハック

 

デジタル文筆家・弓月ひろみが「近頃の恋愛とテクノロジーの関係」を徹底リサーチ!
スマートフォン、アプリ、ガジェット、クラウドなどあらゆるツールを使い、合理的かつスマートに、そして幸せに時間を共有する新時代カップルの「恋愛ハック」を、コラム形式でお届けします。

 

~Vol.1 遠距離恋愛なのに“同棲中”?~

 

 

■仕事帰りも帰宅後も「つながりっぱなし」

 

突然ですが、質問です。あなたは恋人と1日にどれぐらい連絡をとりますか? 何を使って連絡しますか? LINE? それとも電話? 連絡が来て嬉しいタイミングはいつですか?

 

雑誌やテレビ、ラジオや居酒屋での会話で繰り返されてきたこの質問。よく言われるのは「毎日連絡したい!」と答える人=ウェットで甘えん坊のラブラブタイプ、「まったく連絡しなくていい」と答える人=ドライで大人な関係を築ける人というイメージです。しかし、そんなカップルの連絡頻度にまつわる感覚が今、大きく様変わりしているようなのです。

 

横浜に住むAさん(28歳)には、4つ年上の彼がいます。仕事の帰り道、彼と話をしながら駅まで歩くのが日課。

 

「おつかれ」

「いやー大変だったよ今日は」

「なにがあったの?」

 

2人をつないでいるのはiPhone。耳にはApple のBluetoothイヤホン、AirPods。Aさんは彼と通話するため、ソフトバンクの「かけ放題」プランに加入しているのだとか。

 

「電話の方が、LINEの通話機能より電波は安定しています。なので、外では電話が多いですね」

 

帰宅すると、パソコンを開いてSkypeのアプリを立ち上げます。呼び出すのは、もちろん彼。

 

“ただいまー”

“おかえり”

 

パソコンにお互いの姿が映し出されます。画面の向こうに映る彼はデスクで作業中。彼はフリーのデザイナーで、1日のほとんどをデスクの前で過ごしているそう。AさんはSkypeをつないだままキッチンに立ち、料理をはじめました。パソコンから、彼がカタカタとキーボードを打つ音が聞こえています。

 

「朝起きてから家を出るまでの1時間、帰宅してから寝るまでの間は大体つなぎっぱなしです。家事をしたり、勉強したり、漫画を読んだり……何も話さないまま2時間すぎることもあります。話したいことや用事があれば、声をかける感じですね」

 

 

■連絡をとらない“同棲2.0”時代の到来

 

2人は遠距離恋愛中で、お互いの家には新幹線を使わなければ移動できません。2週間に一度はどちらかの家で過ごしますが、場合によっては1か月間会えないことも。それでも「つながりっぱなし」が普通だから、コミュニケーション不全にはならないといいます。

 

「友達には、そんなに四六時中つながっていて、疲れないの?と言われることもあるけれど、私からすると、どうして疲れるの?って感じ(笑)だって、もし結婚したら、一緒の部屋にいるのは当たり前でしょ? 一日一回でも彼の顔を見られれば、健康状態もわかります。たとえ話すことがなくても、お互い居心地の良い空間で、相手の存在を感じながら過ごせるから、すごく楽ですよ」

 

ここまで読まれた賢明な読者の方々は、もうお分かりでしょう。冒頭の質問「恋人と連絡をどのぐらいとるか」への答えは「『連絡をとる』という概念がない」。つながりっぱなしだから、「連絡をとる」必要がないわけです。

 

通話や映像を介した同棲、「同棲2.0」といったところでしょうか。インターネットとデバイスがあるからこそ成り立つ恋愛の形です。Aさんだけが特殊なのかと思いきや、最近は遠距離恋愛でなくても、こうしたコミュニケーションをとるカップルが少なくない様子。

 

実際カフェで、彼氏であろう人とFaceTimeをつなぎながらコーヒーを飲む女性や、歩きながらLINEのビデオ通話で会話している女性をよく見かけます。

 

 

■一番大切な人とリアルタイムで今を共有したい

 

「3日に1回電話すればマメな方」…などと言われていた世代からは考えられない光景かもしれませんが、今は動画を使ったコミュニケーションが当たり前。ニコニコ動画やYouTubeなどを通じて個人が動画に「顔出し」するようになり、パソコンで映像を配信するニコニコ生放送、USTREAMがはじまり、そこから、スマートフォンで気軽に配信を行うLiveの文化が発展しました。

 

さらに並行して、「今起きていること」をSNSで他人と共有する。大してつながりの深くない友達でも、今どこで、何をして、何を食べ、何を感じているのか、お互い瞬時に把握できるようになったわけです。そんな状況だからこそ、一番大切な人とリアルタイムで「今」を共有したい、という感覚はごく当たり前のものなのかもしれませんね。

 

さて次回は、「GPSを共有するカップル」についてリポートします。

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デジタル文筆家

弓月ひろみ

デジタル文筆家。20代でアイドルデビューした後、ラジオパーソナリティやリポーターの傍ら、ライターとして雑誌・Webでのコラムや記事を執筆。テクノロジー分野では、海外の展示会などを取材したビデオジャーナルを...

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