高橋一生のネクストブレイクは“サレ夫”のアノ俳優!

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出典:「」より

 

■役との出会いで花開いた高橋一生

 

2017年にブレイクした俳優と言えば、真っ先に高橋一生の名が挙がるだろう。NHKの大河ドラマ『おんな城主 直虎』では命を賭けた究極のツンデレモードを魅せ、ドラマの各賞を総なめにした『カルテット』ではつかみどころのない中年モラトリアム男性をチャーミングに演じ切り、視聴者の心をがっつり掴んだ。

 

今になって高橋一生について暑苦しく語るのは少々気が引けるのだが、じつは高橋の俳優としてのキャリアは非常に長い。子役でのデビュー後、ミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』にガブローシュ役として出演し(余談だが、革命に散るこの少年の役は、山本耕史や浅利陽介らも過去に演じている)、若い時分は六角精児らが所属する劇団「扉座」で修行を積んだ経験もある。今でこそあのくしゅっとした笑顔で多くの女性を魅了している彼だが、『池袋ウエストゲートパーク』(2000年)では顔もよく見えないひきこもりのコンピューターおたく役、『名前をなくした女神』(2011年)では妻に対するパワハラ+女子高生へのセクハラ疑惑夫を演じ、「あの気持ち悪い人、なに?」と多くの視聴者から一歩引いた視線で見られていたのである。

 

芸能界、特に俳優の世界では当たり前だが役との出会いが人気を大きく左右する。いくら実力があっても視聴者に印象が残らなかったり、役柄のインパクトが強過ぎて、イメージが固定されてしまったりとブレイクに結びつかないケースも多い。高橋一生の場合は、最初に挙げた二役でそれまで蓄積してきたアレコレが一気に花開いた感が非常に強い。

 

では今年、高橋に続いてブレイクするR35の俳優は誰だろう。

 

 

■“渡劇場”で超注目! 中村倫也

 

ワタシが全力で推したいのが中村倫也である。

 

この名前だけ見てもピンと来ないかもしれないが、金曜の深夜にネットを騒然とさせているドラマ『ホリデイラブ』の眼鏡×ヘアワックスの旦那……といえば「ああ!」と大きく頷いてくれる方も多いのではないだろうか。そう、妻(松本まりか)に不倫をされ、妻を責めているつもりがどんどん自らが追い詰められていく“サレ夫”・井筒渡役の彼である。

 

『ホリデイラブ』(うーん、タイトルがもうネタっぽい)の全体的に吹っ切れた感は、昭和の昼ドラに通ずるものがあるが、中でも中村演じる渡の台詞回しが凄い。”これ、ほぼ舞台じゃね?”というテンションで「最初からやり直しだぁ、このクソどもがっ!」「またどちらかが嘘をついてる! ダメだやり直しだぁぁ!」と机をバンバンしながら叫ぶさまはまさに“渡劇場”。主軸になるはずの高森夫婦(仲里依紗・塚本高史)より、渡と里奈の井筒夫妻のターンが見たい!という視聴者が多いのも納得だ。

 

そんな吹っ切れた芝居で場の熱量を上げる中村倫也は現在31歳。高校生の時にスカウトされたのをきっかけに芸能界に入り、芸能生活10周年時に主演した舞台『ヒストリーボーイズ』(2014年)では演劇界でもっとも権威ある賞のひとつ、読売演劇大賞の優秀男優賞を受賞している。

 

彼の強みは“どんな役でもそれに馴染み、自分のものにしてしまう”こと。前出の渡役も下手な俳優がやったら低レベルのコントにしか見えない。リアルな感情をマックスまで持っていく中村の突き抜けた演技力がオモシロに加え、悲哀さえ生み出すのだ。

 

ここまで読んでも「そうかなあ……そんなに巧い?」と感じた方は、ダイワハウスのCMを思い出して欲しい。このCMで中村は上野樹里の夫役として、ゾンビを怖がりトイレにひとりで行けず、サボテンの世話をする気弱でほんわりした男を演じている。正直、あまりの変貌ぶりに、あのサボテン夫が彼だと気付くのに2か月かかってしまったほどである……インタビューだってしたことあるのに。

 

……と、ネクストブレイクは中村倫也で間違いない!と、2年以上前から言い続けているワケだが、あまりに巧みすぎて役の仮面をきっちりかぶり過ぎ、本人の“素”がほぼ見えないのが惜しいとも思う。

 

が、いくつかのドラマで「誰あの人、キモい~」と女性視聴者から言われていた高橋一生が“モテ男”として斎藤工とともに雑誌ananの表紙を飾り、同じく実力派でありながらその端正すぎる顔立ちが役の幅を狭めていた感のある瀬戸康史が月9『海月姫』の女装男子役で新境地を開いた今、“渡劇場”から来期の朝ドラ『半分、青い。』のゆるふわイケメン役への変身で中村にも華麗に羽ばたいて欲しいと願うのである。

 

最後にもう1度。

 

今年は“100の仮面を持つ男”中村倫也がくるよ!

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小姑系エンタメライター

上村由紀子

エンタメ系ライター(主にドラマ・演劇)&ラジオDJ、MC。横浜市出身。スタジオでマイクを操りつつ「ジャニーズから歌舞伎まで」をキャッチフレーズに、雑誌・Web媒体等で執筆中(桐朋学園大学演劇科卒)。巻き髪歴2...

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