ラブホテルはシニア層のものになった? 若者たちは今、どこでセックスしているのか

ライフスタイル

三浦ゆえ

 

「これまでしてきたセックスの場所、どこがいちばん多いですか?」と質問されたとします。どこ、といっても特定の場所ではなく自宅とか、相手の家とか、ラブホとか。車内や屋外といった回答も考えられなくはないですが、それが“いちばん多い”となるとかなりマニアック、もしくは事情アリということでしょう。

 

誰からも聞かれていないのに恐縮ですが、筆者の回答は「ラブホ」です。結婚生活や同棲生活が長ければ「自宅」が多そうですし、どちらかが親元を離れていない若いカップルなら「相手の自宅」「ラブホテル」となる……と思いきや、昨今のラブホは若くはないカップルで盛況のようです。

 

 

■日中のラブホ街に「シニア層」の姿

 

『NEWSポストセブン』の記事「」には、若者の需要が減りつつあるのを受け、ラブホテル業界が「死ぬまでセックス」なシニア層をいかに取り込むかに腐心しているとあります。15分の無料延長やオロナミンCの提供など、ささやかなサービスが受けているようです。実際、日中にラブホ街の近くを通りかかると、年配のカップルを見かけることはめずらしくありません。

 

コンドームメーカー「JEX」が2017年に発表したによると、月1回以上セックスしている割合は「20代男性=62.1%、女性=66.6%」「30代男性=61.8%、女性=48.9%」で、「60代男性=32.3%、女性=23%」ですから、決して若者よりシニアのほうがセックスしているというわけではなく、日中にお愉しみの時間を取れるのがリタイアしている年齢層ということでしょう。ラブホテルは24時間営業しているからこそ、その層を取り込まない理由はありません。

 

 

■若者はどこでセックスしているの?

 

近年、若い層にとっては気軽にふたりきりになれる場所として、ラブホテルだけでなく「レンタルルーム」といった選択肢もあります。初めて耳にした人は貸し会議室のようなところを連想するかもしれませんが、一部のレンタルルームはベッドもあり……というより、ベッドしかなく完全に“それだけ”のための空間。ジャグジーが付いた広いお風呂や、ゲームやカラオケ、フリードリンクがあったりアメニティを選べたりと、アミューズメント施設化しているラブホとは真逆のベクトルです。楽しい設備なし、サービス一切なし。そのぶん安価なうえに、1時間単位から借りられます。

 

そんな合理性から若い層にはラブホではなくレンタルルームを選択するほうがじわじわ増えているものの、「あまりに味気ない」「安く済まそうとしているのが見え見え」という不満の声があることも確か。今後、相対的に“ラブホでする”ことの価値があがる可能性もありそうです。いまでもハロウィンなどのイベントが重なる週末は界隈の施設がすべて満室で“ラブホ難民”となることもあるようですが、近隣の空室を探し出せたり、カード決済で予約できたりするアプリも出てきていますので、そうしてスマートにラブホを“使いこなす”ことも求められるようになるかもしれません。

 

 

■セックスにお金を使うシニアと使わない若者

 

それにしてもこうしたトピックに触れるたび、エロティックなものを求めて街に出るのはシニア層ばかりになっていると感じます。日本独自のセックスカルチャーとしてかつて隆盛を誇った成人映画やストリップ劇場は、ラブホの比ではないくらいに、客層はほぼシニア一色。若者はそもそもそんなカルチャーがあることも知らないし、知っていても価値、すなわちわざわざ足を運ぶ意味もお金を払う意味も感じないのだと思われます。若者の“風俗離れ”についてもたびたび耳にします。

 

自宅やスマホのなかに楽しくて安価で刺激的でエッチな世界が待っているのであれば、街に出なくても高いお金を払わなくてもいい。ふたりで過ごすにも、より安い選択肢があるなら躊躇せずそちらを選ぶ。なんなら、セックスしないという考えもあるんじゃない……? SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が2016年に発表した「」によると、毎月自由に使える金額に「満足している」割合は約3割。残り7割は「満足していない」。そんな時代であれば、若者がそう考えるのも無理からぬことと思えてくるのです。

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三浦ゆえ

フリー編集&ライター。富山県出身。複数の出版社に勤務し、2009年にフリーに転身。女性の性と生をテーマに編集、執筆活動を行うほか、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』シリーズをはじめ、『失職女子。~...

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