【ホントは怖いSNS】知らない間に借金地獄…スマホで流行る「貧テック」サービスの恐ろしさ

テクノロジー

 

今、通販サイトを中心に「後払いシステム」が流行っている。その名の通り、商品入手後に代金を支払うシステムで、ZOZOTOWNの「ツケ払い」、メルカリの「メルカリ月イチ払い」が有名だ。類似のサービスとして、給与前借り・前払いサービス(キュリカ、Payme)、モノを送るとお金が手に入る“質屋アプリ”(CASH)も生まれた。今回は、このようなサービスが流行る背景と理由、利用上の問題点を解説したい。

 

 

■“貧テック”は金貸しなのか

 

Paymeの仕組みはこうだ。金額を入力し、前払いを申し込む。すると、申し込み額と手数料の差額が指定口座に振り込まれる。給料日には、申し込み額全額とその3〜6%が金利として引き落とされる。手数料と金利を見ると、このビジネス自体“貸金業”の一種とも言える。すでに紹介した他のサービスも手数料の割高さが目立つ。

 

ネットを通じて発達した金融テクノロジーはFinTech(フィンテック)と呼ばれる。決済サービス、家計簿サービス、クラウド会計サービスなどフィンテックを用いた新しいサービスのおかげで、以前と比べ、お金の管理は格段に易しくなった。

 

一方、貸金業・質屋業に見えるサービスにもフィンテックは活用されている。「お金を借りなければならない層」が対象のビジネスであり、ネットの一部で“貧テック”とも呼ばれている。

 

 

■「お金ないからツケ払い」の恐怖

 

クレジットカードを持たない人には便利な“貧テック”サービスだが、ユーザーの目的はたいてい、当月の支払いを先延ばしすること。「手元に現金はないが、欲しいものを今すぐ手に入れたい」というわけだ。しかし、その月に支払えない人が、ほんの少し期日を先延ばしするだけで支払えるようになるのだろうか。

 

「ツケ払い」でTwitter検索すると、ユーザーの“本音”が垣間見られる。

 

「お金ないからツケ払いにした」

「どうしよう、ツケ払いがすごい額になってる」

「今月ツケ払い支払いだ、ヤバい」

 

「メルカリ月イチ払い」と検索しても同様の結果だ。たとえば、

 

「毎月金欠と分かっているのに、メルカリ月イチ払いとかpaidy(※翌月払いができるサービスの一つ)とかとかやりすぎてとうとう先月分支払えなくなった」

など。

 

先述の通り、彼ら・彼女らの多くは学生など若くてお金を持たない層だ。手元に現金がなくても欲しいものが手に入れられるため、安易に利用してしまっているようだ。“貧テック”系サービスは、ユーザーの欲望を刺激して収入以上の消費を促し、結果として借金を背負わせる。その過程で、手数料を稼ぐ。ユーザーが忘れてはならないのは、「収入の範囲内」で生活する意識だ。あらゆる便利なサービスの恩恵を受けられる今こそ、自分の欲望をコントロールすることが求められている。

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ITジャーナリスト

高橋暁子

元小学校教員。Webの編集者などを経て独立、現職。 書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。SNS...

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