歩きスマホはダメ!専門家に聞く海外旅行の安全対策

ライフハック

ニューズウィーク

スマホでマップを見ながら――とやりがちだが

 

<人気の観光地でテロが起き、行き先選びに悩む時代。だが旅行で最も大切なのは、自分の身は自分で守る意識だ。準備の仕方から現地での心構えまで、専門家らに聞いた。本誌5月1/8日号より>

 

夜に1人で出歩かない、危ないとされる地区に行かない、不要な物を持ち歩かない、高級な腕時計を身に着けない──。これらは基本だが、安全に旅するコツはいくら知っていても知り過ぎることはない。専門家やベテラン旅行者に聞いた。

 

 

1.リスクの下調べをする

 

外務省のに加え、「インターナショナルSOS」のウェブサイトにあるが役立つ。世界26カ所の拠点で医療とセキュリティーの専門家チームが情報収集して作成したマップで、国・地域別に「医療リスク評価」と「渡航リスク評価」を表示。個人でも無料で利用可能だ。PDF版と、更新頻度の高いインタラクティブ版(英語のみ)がある。

 

 

2.旅行会社を値段で選ばない

 

海外邦人安全協会の小野正昭会長によれば、海外に行く日本人の7割が日本旅行業協会に加盟する会社を利用するが、加盟社でも安全対策のレベルはさまざま。現地に支店はあるか、提携している現地の旅行会社は信頼できるかなどを担当者に質問すべきだという。自分の身は自分で守ることが大切で、旅行会社に頼り過ぎるのは危険だが、第一歩として、旅行会社を値段の安さだけで選ぶのはもっての外というわけだ。

 

 

3.いいホテルの中層階を選ぶ

 

旅行が趣味で150カ国以上を訪れたという鎌倉在住のアメリカ人、ポール・ネルムは、盗難の恐れがあるため安宿には泊まらないという。「ホテルは結構いいところに泊まる。危険な国ではそれが安全対策になる」。漫画『ゴルゴ13』を使った外務省作成のによれば、ホテルは6~9階がお勧め。低層階は外部からの侵入が容易で、高層階だと火災などの際に救援体制に不備が出る可能性がある。

 

 

4.カードの旅行保険では不十分

 

海外旅行保険の重要性はみんな分かっている──とは限らない。インターナショナルSOSの葵(あおい)佳宏は「クレジットカード付帯の保険に頼る人もいるが、それでは不十分」と言う。例えば、海外で虫垂炎になれば治療費だけで200万円。医療後進国から最寄りの先進国まで緊急搬送となれば民間機でも数百万円かかり、日本帰国となればさらに費用はかさむ。カードに300万円の保険が付いていても足りない。

 

 

5.持病の薬を多めに持って行く

 

体調管理は万全に。当然、予防接種は事前にきちんと受けること。特に持病がある人は薬を医師から多めにもらっておくべきだ。英文の診断書も用意しておくといい。「薬は飛行機では預けず、手持ちで」と、葵は言う。

 

【参考記事】

 

 

6. 歩きスマホをしない

 

ホテルの予約から現地の人とのコミュニケーション、地図を見ながらの街歩きまで、今やスマートフォンは旅行に欠かせない。だが「中南米や東南アジアでスマホの窃盗が非常に増えている」と、インターナショナルSOSのトラベルセキュリティー専門家、黒木康正は言う。「屋外で不用意に、日本でするような歩きスマホをしないほうがいい」

 

 

7. イヤホンをしない

 

「五感を研ぎ澄ますこと。イヤホンをしないこと」と、黒木。もし車が突っ込んでくるようなテロに遭遇しても、最初の1人としてひかれない限り、ブレーキ音や衝撃音、周りの人が走り出す音が聞こえ、逃げて生き延びられる可能性が高まる。

 

 

8. 伏せる、逃げる、隠れる

 

もし間近で銃声や爆発音が聞こえたら? 「まず伏せる、それから、逃げる、隠れる」という行動原則を海外邦人安全協会の小野は挙げる。強盗に遭ってしまった場合も、抵抗したり、取り返そうと追い掛けてはいけない。

 

※本特集は2018年4月18日時点の外務省海外安全ホームページの情報や独自の取材を基に掲載しています。旅行に際しては安全に関する情報の収集に努め、ご自身の判断と責任において行動してください。

 

 

(文:森田優介)

この記事が気に入ったらいいね!しよう

ニューズウィークの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

ニューズウィーク

ニューズウィーク

国際ニュース週刊誌『Newsweek』は米国にて1933年に創刊。その日本版として86年に創刊されて以来、『ニューズウィーク日本版』は、世界のニュースを独自の切り口で伝えることで、良質な情報と洞察力ある視点とを提供...

ニューズウィークのプロフィール&記事一覧
ページトップ