武勇伝ばかり語る上司とはどう付き合う? 感情の整理法で心身ともに健康に!

人間関係

ダ・ヴィンチニュース

『仕事がツライ時の感情の整理法』(和田秀樹/WAVE出版)

部下が自分の意図通りに動かないからと、感情を露わにして怒る上司。逆に、誤りを指摘されただけで、上司の前でふてくされたり、露骨にあきれたりする部下。こんな不満話をどちらも本当によく耳にする。その愚痴を聞いているだけでこちらも疲れてしまうくらいだ。

 

そもそも“成果”が求められるビジネスシーンにおいて、感情をすり減らしてエネルギーをいたずらに消耗させていること自体が馬鹿げた話に思えてしまう。自分の上司がいかにダメ人間であるのかといった愚痴を吐き、理想的な職場環境にいる他人を羨んでいるだけでは、ビジネス上では何の生産性も得られないだろう。とはいうものの、現実問題これは「相手」ありきの人間関係のことだから、その対処がなかなか難しい。

 

他人によって感情を害され苦しむということは、自分自身もまたその負の感情に支配されてしまっているということにもなるらしい。いくら自分が正しくて、上司や部下が本当にダメ人間であったとしても、自分の生産性と幸福度を保つためには、もっと言えば自己防衛のためには、感情についての理解と対処法の体得とが欠かせないように思える。そのために有益な書籍、(和田秀樹/WAVE出版)を本稿ではご紹介したい。

 

感情のコントロール方法をしっかりと身につけるためには、前提として「感情って何?」という部分を理解しておかねばなるまい。本書では、第1~3章で「感情とはどういうものか」という解説がなされ、第4章で具体的なシチュエーションに沿って「感情との折り合い方、整え方」が一問一答のような形式で紹介されている。

 

 

■人は“知的な理解”だけで生きているわけではない

 

多くの状況において知性を優先させようとするのは現代人の特徴だ。それが間違っているわけではないが、あまりに感情を抑制して生きていると、かえって感情の爆発や心身の不調をもたらすことがある。そしてこれは人間関係をも破綻させてしまうのだ。

 

まず、覚えておいてほしいのは、日々、私たちのまわりではさまざまな出来事が起こっていますが、私たちはそれらに対して、知的な理解だけで対処しているわけではないということです。(本書18ページ)

例えば、誰かにバカにされたとき。「自分がこういうことを言ったから、あの人はあんな失礼な態度をとったのだろうか」と冷静に分析するより前に、「ちくしょう!」という気持ちが出てくるだろう。感情とは、知性や理性を超えたところにあり、それらをもってしてもコントロールできないことが多々あるのだ。

 

こういった感情をうまくコントロールするための第一歩として、「こんな感情が湧き上がってきているぞ」と、しっかりと受け止め、受け入れることが必要なのだと著者は説く。

 

 

■過去の自慢話ばかりする上司は「もう終わっている人」

 

 

 

若い部下を相手に、過去の成功体験を武勇伝のように聞かせて悦に入る上司。これもよくあるパターンだろう。そして続くお決まりの文句が「それにひきかえ今の若いヤツときたら」である。自慢とも説教ともつかない話をするダメ上司とは、そもそも生産的な議論はあまり望めないため、「これも給料のうち」と割り切って、話を聞いてあげるだけでよいと著者は説く。そういう人に対して本気で議論しようとすると、それこそ理不尽な怒りの感情をぶつけられて自分が不要なストレスを抱え込むことになってしまうだろう。

 

ただしここで絶対に間違ってはならないことがある。それは、過去の話でも「失敗体験」をしてくれるような上司にならば、ついていって間違いないはずだと著者は提案する。失敗体験を堂々と話せるということは、自分に自信があることの裏付けなのだ。

どんな人であれ、「この人とは合わないな」「このひとはちょっとおかしいな」と感じる場面は経験しているはずだ。自分の中の正義感や良心によって、そんな人ともまじめにやりあおうとすることは決して悪いことではないが、理不尽な仕打ちを受けてストレスを抱えてしまったらそれこそ勿体ない。

 

素晴らしい正義感や良心を持っているのならば、本当に必要な場面でそれらを発揮できるように心の健康を保つことも重要だろう。そのためにも、本書で扱われている「感情の整理法」を身につけておくことが得策なのではないだろうか。

 

文=K(稲)

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