第31回『サラリーマン川柳』大賞決定! 本当のベスト3はコレ!?

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「サラセン」の名で親しまれている『サラリーマン川柳』の第31回大賞、およびTOP10の作品が5月23日、第一生命より発表された。

 

今回の応募作品総数は4万7559句。今年2月に全国優秀100句を発表し、それらの作品を対象に、8万4000人を超えるサラセンファンの厳粛なる投票から、以下のベスト10が決定したという。

 

1位『スポーツジム 車で行って チャリをこぐ』(あたまで健康追求男/60代・男性)

2位『「ちがうだろ!」 妻が言うなら そうだろう』(そら/40代・女性)

3位『ノーメイク 会社入れぬ 顔認証』(北鎌倉人/50代・男性)

4位『効率化 進めて気づく 俺が無駄』(さごじょう/30代・男性)

5位『電子化に ついて行けずに 紙対応』(トリッキー/50代・男性)

6位『「マジですか」 上司に使う 丁寧語』(ビート留守/70代・男性)

7位『父からは ライン見たかと 電話来る』(アカエタカ/60代・男性)

8位『「言っただろ!」 聞いてないけど 「すみません」』(中っ端/40代・男性)

9位『減る記憶 それでも増える パスワード』(脳活/20代・男性)

10位『ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く』(さっちゃん/50代・女性)

 

相変わらずの安定感抜群なハイクオリティぶりで、隠れサラセンファンの一人である私としても、どれもこれも脳内で諳んじつつ噛みしめれば噛みしめるほど、自然と頬がほころんでしまう秀作ばかりである。(※「ビート留守」「脳活」…ほか、ちょっぴりウイットを利かせた俳号も見逃してはいけない)

 

ただ、上記の順位に関しては、個人的に少々の不満がないわけでもない。

 

たとえば、今回大賞を獲得した『スポーツジム 車で行って チャリをこぐ』。ドラマー出身のライターとしては、6文字で字余りとなっている「スポーツジム」の語感(=リズム感)の悪さが、どうしても耳に残ってしまう。「クルマで行く距離をランニングに費やしたら、わざわざジムに通わなくてもええやん」といった不条理、本末転倒なさまを皮肉った内容は、たしかに非凡さがうかがえるが、さすがに1位はないだろう……ってえのが率直な感想だったりする。

 

ちなみに、ゴメスが選んだTOP3は、次のとおり。

 

1位『電子化に ついて行けずに 紙対応』

2位『ほらあれよ 連想ゲームに 花が咲く』

3位『減る記憶 それでも増える パスワード』

 

まず。1位の作品。昨今横行している「神対応」なるワードを「紙」でダジャレて掛けているのが、ベタだけどいい。いや、ベタだからこそいい。たった17文字で世のエレジーを表現し尽くさねばならない川柳の世界ならではの、じつに素朴で味わい深い言葉遊びではないか。

 

そして、2位作品。手書きで文字を書く機会が激減し、軽くど忘れしてしまった事柄もネットで調べればすぐ解決できてしまう現代社会の「電子化」が、その傾向によりいっそうの拍車をかけているフシもある「あれ」とか「それ」とかの代名詞を使った連想ゲーム──電車内や喫茶店や飲みの席でのサラリーマン同士の雑談風景でも、よく耳にするやりとりだ。

 

あと、3位作品の「パスワード問題」も深刻極まりない。たとえば、私のGmailなんかは、パスワードが思い出せなくて、3年以上開かないまま、放置されっぱなしだったりする……。

 

私が評価したいポイントは「あるある!」といった概視感を、ほのぼのとした5・7・5の語りかけで「言われてみれば…」的に想起させてくれるかどうか。さらに、そんな「そーいうことって、あるよね…」といった連帯が“おっさん臭さ”に特化すればするほど、その作品は、より深みと渋みを増していくのである。

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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