メルセデス・ベンツが売れ行き絶好調! 要因は日本人の「ベンツ信仰」?

ビジネス

メルセデス・ベンツ日本公式HPより

 

Q:最近、ベンツが売れてるみたいですね。CMで実写版スーパーマリオやアニメ版のパフュームを登場させたりと、若者にターゲットを絞ったのが成功の要因なのでしょうか?(千葉県35歳男性)

 

 

A:メルセデス・ベンツは、2015年には6万5162台を販売し、2位のフォルクスワーゲンの5万4766台に大差をつけて、輸入車の販売においてひさびさにトップの座につきました。

 

これまで長年にわたってフォルクスワーゲンがトップに君臨していたわけですが、おそらく例の排ガス不正問題によるフォルクスワーゲンの失速がなくても、メルセデスの首位はゆるぎなかったことでしょう。この好調にはいくつかの要因が考えられます。

 

一番には、メルセデス全体の3割を占めるまでになった、Aクラス、Bクラス、CLA、GLAというコンパクトクラスの存在が挙げられます。このカテゴリーは、本来はフォルクスワーゲン、ひいてはアウディが得意としていた分野でした。ところがそのジャンルでメルセデスが選べるとなれば、「どうせならベンツにしよう」というのは一般的日本人の感覚。輸入車が好きな人はもとより、これまで日本車を愛用していて乗り替えた人も相当多かったようです。

 

たとえばAクラスは、300万円を切る価格から選ぶことができるなど、価格設定も戦略的です。そして、モデルバリエーションが増えて、こうして多くの人に手が届く選択肢が増えたのですから、それはもう買う人も増えて当然でしょう。さらには、ご指摘のようなキャラクターを駆使したイメージ戦略が上手く機能した部分もあると思われます。

 

メルセデスというのは、ブランド力が高い半面、高貴なイメージが強く、若い人や所得のそれほど高くない人にとって、自分には関係のないクルマだと思われてしまいがちでした。それに対し、30~40代の人にも親しみのあるキャラクターを結びつけることで、より身近なクルマであることをアピールしたことも、それなりに功を奏したといえそうです。

 

コンパクトクラスだけでなく、メルセデスはこのところ車種ラインアップの拡充を図ってきました。メルセデスの屋台骨である高級セダンだけでなく、SUVやステーションワゴン、スポーツカーにいたるまで、それも大、中、小と各クラスに取りそろえることで、より取りこぼしなく顧客を獲得することに成功しています。

 

これによる小さな積み重ねが全体として大きな数字になったことも無視できません。とにかくそれもこれも、しっかり根付いた強力なブランド力あってこその話だといえます。

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モータージャーナリスト

岡本 幸一郎

1968年5月、富山県生まれ。 学習院大学を卒業後、自動車情報ビデオマガジンの制作、自動車専門誌の記者を経てフリーランスのモータージャーナリストとして独立。 カテゴリーを問わず幅広く市販車の最新事情を網羅す...

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