「保育園落ちた」から広がる待機児童対策と、わが子を保育園に入れたい人がすべき対策

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清水なほみ

 

匿名のブログに書き込まれた「保育園落ちた」の記事は、政治を動かすほどの「声」に拡大してきているようですね。今回よかったのは、あの記事を読んだ同じ立場の人たちがそろって声を上げたことだと思います。1人1人の声は届かなくても、集団で訴えかけることはある程度効果的です。

 

今回の件を受けて、政治的にも保育士の待遇改善や小規模施設の定員拡大などの対策が打ち出される見通しになったようですが、待機児童問題は最終的に「政治」が動いてくれないと解決していかないわけです。ただ、政治が動く、つまり具体的な法案が通ってそれが実施されて、その効果が現れるのを待っていたら、保育園に入れたい年齢を過ぎてしまったり、育休がとれる期間が過ぎてしまうという人も多いでしょう。

 

保育園が不足している背景には、働きたい又は働かざるを得ない女性が増えたがそれに対して保育園の増設が間に合っていないという現状があります。認可保育園の場合は、園児一人当たりの床面積や保育士1人が担当できる園児の数が細かく決められていますから、それを守ろうとすると大幅には定員を増やせません。では、条件を甘くすればいいのかというと、そうすることで「保育の質の低下」が起きてしまっては本末転倒です。なので、定員を増やすには、保育園を増設するしかないのです。でも、今から法案が通って保育園を作り始めても、この春から復職を考えている人たちの入園には間に合いませんよね?

 

私も2人の娘を認可保育園に預けていますが、認可保育園に入れるまで、長女は11か月間、次女は5か月間、認可外保育園や私立の保育園に預けていました。特に、長女は2月末に生まれたのですが、長女を産むまで「2月4日までに産まなければ保活はとっても不利になる」ということを知らなかったため、長女の保育園探しはとても苦労しました。

 

念のため解説しておきますと、保育園に入りやすいといわれるのは4月入所時に0歳児クラスを狙う方法なのですが、2月5日以降に生まれると4月入所の申し込みができません(お住まいの地域や保育園によって規定が違う場合もあります)。次の年の4月を待つと1歳児クラスへの申し込みになるので、かなり狭き門になってしまいます。基本的に0歳児クラスからそのまま1歳児クラスに進級するので、1歳児クラスにほとんど空きが出ません。要するに、2月5日以降に生まれるとずっと保育園に入れない可能性があるのです。

 

ちなみに次女は、長女の時の苦労を踏まえて、まず出産予定日が1月以前になるように妊娠のタイミングを調整し、なおかつ安定期に入ったらすぐに私立の保育園に予約を入れました。予約金を払えば、出産前でも入園枠を確保してもらえたので、次女の保活はとてもスムーズでした。

 

自分の保活経験や世間一般の保活状況を見渡してみて、とにかく何らかの形で子どもを預けて働くために必要なポイントは以下の4点が重要なのではないかと思います。

 

1. 仕事を続ける気があるのであれば細々とでも続けて保活時に「求職中」にならない

2. 認可保育園にこだわらず、まずは保育ママでも認可外でも預け先を見つける

3. 認可保育園申し込み時に「子どもを預けて仕事をしている」状態になっておく

4. 4月に0歳児クラスへの入園を申し込む

 

こんなことを意識しなくても、誰でもいつでも希望した時に保育園に入れればいいのでしょうが、「常に空きがある状態」をキープするような運営は赤字経営になってしまいますから、現実的には「誰でも絶対に」入れるようにすることは難しいでしょう。やはり、優先順位をつけて、順位が高い人から入園できるようにするのは仕方のないことです。政治に改善を求めるとともに、現状に即した「対策」を個々に立てていくことが大事なのだと思います。

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清水なほみ

女性医療ネットワーク発起人・NPO法人ティーンズサポート理事長。日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長。女性医療の先駆者の下、最先端の性差医療を学び、「全ての女性...

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