性的な妄想にまつわる、ホントとウソを検証。

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性的なファンタスム(幻想、妄想、幻影、心象、想像の産物)はあくまでも頭の中のもの? パートナーには自分のファンタスムを話さないほうがいい? 男性は誰でも女性ふたりを同時に相手にするセックスに幻想を抱いている? セックスとファンタスムに関する思い込みについて、セックスセラピストでもある精神分析医が分析する。

 

ファンタスムの裏には何が隠れているのか? photo:iStock

男性は誰でもふたりを相手にセックスしたいと思っている? ファンタスムを抱かないのは想像力が不足しているということ? 精神分析医でセックスセラピスト、『Je fantasme donc je suis(我幻想す、ゆえに我在り)』の著者アラン・エリルが、ファンタスムに関する10の思い込みを検証する。

 

1.女性より男性のほうが幻想を抱いている。

。「精神構造のレベルでは、幻想を抱くことに男女差はありません」とエリルは断言する。現代では、女性もオープンにセックスを語るようになり、昔に比べたらずっと積極的に楽しむようにもなっている。しかし、女性と男性のファンタスムにはもちろん違いもある。「女性のほうがより感受性を働かせており、特に嗅覚や触覚といった感覚が重要な役割を果たします。男性が視覚重視であるのに対して、女性はより雰囲気作りにこだわるのです」

 


2.ファンタスムはリビドーを高める。

本当。「ファンタスムはそのためにあるとさえ言えるでしょう。そもそもカップルがお互いのファンタスムについて話すのは、欲望を増幅させるためにほかなりません」。ただしこの考えが正しいと言えるのは、特にファンタスムが性的な夢想の部類に入る場合で、強姦とか不貞といったあまりに非道徳的・背徳的な欲望の場合は、必ずしもリビドーを高めることにはならない。


3.パートナー以外の人とのセックスを妄想するのは裏切り。

。「ブラッド・ピットとセックスする夢を見たからといって、ブラピと浮気をして相手を裏切っていることにはなりません」とエリルは語る。夢と同じように、ファンタスムも読み解くことができる。パートナー以外の人について幻想を抱くことは、カップルの関係が少々マンネリ化していること。「パートナーといままでと違うことをしたいという気持ちの表れです」。ファンタスムは文字通り受け取らないことが大切だ。「それよりもむしろ、ファンタスム自体のエネルギーや、それがカップルの関係にどのような影響を及ぼすかといったことを考えるべきでしょう」


4.男性は女性ふたりとのセックスを望んでいる。

本当。あなたの女友達も入れて3人でセックスする、彼がそんな妄想を抱いているとしたら? だとしても、彼が変態なわけではない。ヘテロセクシャルの男性の大半が「同時にふたりの女性とセックスをする、あるいはふたりの女性がセックスするところを見ることに憧れを持っています。これまでの調査でも、しばしば明らかにされてきたことです」とエリルは指摘する。男性がふたりの女性とのプレイに幻想を抱くのは、それが競争相手のいない状況だからだ。「ここでのテーマは男性的な力、男らしさの確認です。たとえ自分は見ているだけだとしても」

 

5.女性には未知の人とのセックス願望がある。

半分本当で半分嘘。レイプ願望というものは確かに存在する。だからといって女性たちが実際にそれを望んでいるわけではない。「そういった願望の中身を詳しく検証してみると、レイプそのものではなく未知の人と、という点がポイントになっている。多くの場合、自分がレイプされるという妄想シナリオの中で、多少なりとも暴力的なことを経験するのですが、未知の人との行為を夢想しているところが重要なのです

 

6.ファンタスムは具現化するべきではない。

半分本当で半分嘘。エリルによると、ファンタスムには二種類あり、同じようには扱えないという。「まずは性的な夢想があります。これは具現化可能なもので、実現しても問題ないものです。もうひとつは、非道徳的なファンタスム。あなたの倫理観を揺るがせ、パートナーとの関係を破壊しかねない幻想です。こちらは実現すべきではありません。たとえば、パートナーのいる女性が隣人とセックスする夢を見ることはあっても、実行には移さないほうがいい。そんなことをしたらトラブルが起きるのは目に見えていますから」

 

7.パートナーには自分のファンタスムを話すべきではない。

。しかし……カップルの関係や、ファンタスムの種類による。「パートナーに話してみるのもいいでしょう。ただし、相手を傷つけないよう気をつけてください」とエリルは注意を呼びかける。自分の性的欲望を何もかも打ち明ける前に、まずは自分のパートナーをよく知ることだ。「ファンタスムの意義とは興奮や欲望を生み出すこと。相手を不快にさせたり、関係を傷つけることではありません」。

 

8.制服はファンタスムを掻き立てる。

本当。女性にとっては消防士や軍人、男性にとっては看護師やキャビンアテンダント。どんな制服も多かれ少なかれ効果を発揮するが、とりわけ妄想を掻き立てる制服があるのも事実だ。「こうした職業がファンタスムの対象になるのは、人を守ったり、命を救ったり、他人に献身的な仕事からです」。消防士に愛撫される夢を見たことがある? 「それは安心したいという気持ちの現れです。わかりやすい力の象徴に寄りかかりたいと思うのは、自分の性生活に少し落ち着きが欲しいと感じている証拠でしょう」

 

9.性的な幻想を抱かない人は異常。

。どんな人間の中にもファンタスムの世界はある。しかし、幻想を抱いていないと感じる時期も確かに存在する。「それまでの歩みや経験、また人生において自分がいまどのような時点にいるかなど、さまざまなことが関係しています」とエリルは説明する。でも安心してほしい。幻想を抱いていない時期があっても、異常というわけでない。「ファンタスムは常に私たちの中に存在しています。ファンタスムとの結び付きが強い時もあれば、そうでない時もあるということです。そのこと自体は大した問題ではありません」

 

10.幻想は抑圧された欲望を反映している。

。女性とセックスする夢を見たからといって、レズビアンやバイセクシュアルの傾向があるというわけではない。エリルは次のように結論する。「ファンタスムはもうひとつの欲求の表れであって、必ずしも抑圧された欲望の現れというわけではありません。より新鮮で、強烈で、起伏に富んだ性生活を求めているということです」

 


アラン・エリル著『Je fantasme donc je suis(我幻想す、ゆえに我在り)』エロル出版、14.90ユーロ


文:Raïnat Aliloiffa (madame.lefigaro.fr)

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