ティッシュ大好き日本人。「鼻セレブ」的な高級ティッシュは日本ならではのプロダクツなのか?

ライフスタイル

 


■日本はティッシュペーパー消費大国!

 

日本にいるとなかなか気づかないのですが、日本人はティッシュペーパーが大好きです。多くの家では各部屋にティッシュペーパーのボックスが常備されています。海外では、そこまでティッシュペーパーは幅を利かせていません。日本人のティッシュペーパー消費量は1人あたり年間約17箱で世界一となり、2位の米国の約3倍。一体何に使っているんだと突っ込みたくもなりますが、3週間に1箱のペースで使っているんですね。

 

ティッシュペーパーが日本で普及した理由はいくつか考えられます。

 

もともと日本で使われていた“ちり紙”(鼻紙とも呼ばれた)が、今でいうトイレットペーパーとティッシュペーパーの役割を果たしていたため、その形状も手伝い、馴染みやすかったこともあるでしょう。

 

また日本のティッシュペーパーは、ドラッグストアや量販店などが客寄せに使うことも多いように比較的供給過多で安価ですから、鼻をかむだけでなく、こぼしたものを拭き取る際にも使われるオールマイティな存在です。

 

一方“消費文化先進国”のアメリカでは、ペーパータオルが日本よりはるかに普及していますから、拭き取りにはペーパータオルを使うのが一般的。アメリカを代表するペーパータオル・ブランドのバウンティ(Bounty)でも、「より素早い拭き取り」を意味する「Quicker Picker Upper」というキャッチーな韻を踏んだコピーが長年使われています。

 


■進化するティッシュペーパー

 

さらに日本のティッシュペーパーは進化を続けています。主流は5箱300円前後で売られているティッシュペーパーですが、鼻紙用に特化した鼻セレブなどローション入りティッシュペーパーもそのひとつ。

 

ローションティッシュとは、ティッシュペーパーに乳化したオイル成分をコーティングし、鼻をかむ回数が多い時にも赤くならないよう考案された商品です。ローションティッシュは付加価値をつけることで値段も3箱1000円程度と、普通のティッシュペーパーと比べて、1箱あたり5倍以上の価格で販売されています。

 

この秋、発売15周年の節目を迎えるされます。鼻セレブが発売されたのは2004年ですが、ローションティッシュの起源を辿ると、意外な事実がわかります。

 


■ローションティッシュの起源はアメリカ?

 

アメリカにおけるティッシュペーパーの二大ブランドは、クリネックス(Kleenex)とパフス(Puffs)です。クリネックスはティッシュペーパーの代名詞とも呼べるブランドで、1924年にコールドクリームを拭き取るために生まれました。鼻をかむためでなくメーキャップのための商品だったのです。そのような由来から、英語ではティッシュペーパーではなくフェイシャルティッシュ(=Facial Tissue)と呼ばれます。(余談ですが、70年代末のスイスにはKleenexという名前のパンクバンドがいたんですよ!)

 

そしてローションティッシュを発明したのがパフスです。鼻セレブよりもかなり前、1987年に初代のローションティッシュを発売しています。現在でもPuffs Plus Lotionは米国で最も売れているローションティッシュであり、現在まで弛まぬ改良がなされています。

 

 

以前、米国のトイレットペーパーに関しても同様のを書きました。日本製品の品質は概して高く、創意工夫がなされたものも多いですが、海外製品も意外と侮れないのです。

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プロダクト・リサーチャー

四方宏明

1959年京都生まれ。神戸大学卒業後、1981年にP&Gに入社。以降、SK-II、パンパースなど、様々な消費財の商品開発に33年間携わる。2014年より、conconcomコンサルタント、WATER DESIGN顧問として、商品、サービス...

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