「俺たちが独り身の理由」、米版2ちゃんで聞いた結果

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「おまいら、なんでシングルなんだ?」igor_kell-iStock

<男性たちに独り身でいる理由を尋ねる質問がネット上に投稿され、1万以上のコメントが集まった。それをある大学の研究者が分析した...>


■男性未婚率の高まりは世界的な傾向


日本では男性の4人に1人が、生涯を独身で過ごすとみられているが(「国立社会保障・人口問題研究所」の「」で男性の生涯未婚率は23.37%)、未婚・晩婚の傾向は世界的なようだ。そんな男性たちに独り身でいる理由を尋ねる質問がネット上に投稿され、実にさまざまな答えが集まった。



「米国版2ちゃんねる」とも呼ばれるインターネット掲示板(Reddit)で1年ほど前、こんな質問が投稿された。「おまいら、なんでシングルなんだ?」。この「シングル」には、独身というだけでなく、恋人がいないことも含まれる。この質問には現在、2万件近いコメントが付いている。



キプロス共和国の首都ニコシアにあるニコシア大学で社会学を教えるは、このコメントを大真面目に分析し、世の男性はなぜシングルなのかを分類した。



調査の結果は、学術誌「」(進化心理学)に発表されている。

 


■「ブサメン」、「恥ずかしい」、「女性を信じられない」


アポストロウ准教授のチームは、レディットに投稿された前述の質問についたコメント(当時は2万207件あった)のうち、1万3429件を分析。他のコメントへのコメントなど質問に直接答えていないもの、内容が明瞭でないもの、女性からのコメント、などは除外された。最終的に、6794件の回答を分析し、「男性が独り身の理由」を43種類に分類したという。



では、43の理由を回答者が多かった順から一気に紹介しよう。

 



1. ブサメンだから(ハゲ、チビも含む)
2. 自信がない
3. 相手を見つける努力をしていない
4. 恋愛に興味ない
5. うまく誘えない
6. 内気
7. 最近別れたばかり
8. 前の恋愛でイヤな思いをした
9. 相手が周りにいない
10. 太り過ぎ
11. 他に優先したいことがある
12. 恥ずかしい
13. 理想が高すぎる
14. 女性の前でアガってしまう
15. 時間がない
16. 人付き合いが下手
17. 独身を満喫中
18. うつ
19. 自分の性格が悪い
20. 相性のいい女性になかなか出会えない
21. 精神状態がよくない
22. 社会的実績がゼロだから
23. 1人の人をずっと想っている
24. 社交性がない
25. 前の恋愛から立ち直っていない
26. 交際をどうスタートさせるのか分からない
27. お金がない
28. 女性を信用していない
29. 相手が自分に好意を持っていても分からない
30. 性的な問題
31. 付き合うのが怖い
32. 自分はつまらない人間だから
33. 断られるのが怖い
34. いい彼氏にはなれない
35. 好きになってはいけない人ばかり好きになる
36. 同性愛者だから
37. 諦めた
38. そこまで頑張る価値はないと思う
39. 1人の人だけとか無理
40. 健康上の問題
41. 交際を続けられない
42. 中毒
43. その他
 

 

例えば1を理由に挙げた人の中には、「身長が182センチ未満だと女性にとって透明人間も同じ」という意見も。182センチ未満でチビとはなかなか厳しい。

なお米男性誌は1位の理由について、「ハゲはかっこ悪くない」として、「」の例を挙げている(役作りで頭を剃った俳優も含む)。

5と答えた人のコメントには、「まったく興味ない女性とは普通に話せるけど、少しでもいいなと思う相手にはめちゃくちゃぎこちなくなってしまう」、「女性と話すとIQが40くらい下がってしまう」などがあった。

15には、「週6日働いていて、休みの土曜日にはゲームと睡眠」という人も。17には、「自分はイケメンなので適当な女性と寝られるから。自分の『購買力』が下がったら仕方ないから身を固めるかな」という意見もあった。34は「俺の人生という気が滅入るような洞穴に女性を迎えることなんてできない」、35は「好きになる人はいつも相手がすでにいるか、頭がおかしいか、その両方」、36は「自分はゲイだけど、いいなと思う人の99%はゲイじゃない」、37は「断られすぎてもうイヤになった」などの意見があった。いろいろな理由でシングルのままでいる男性たちだが、こうした声に同意できるおひとり様も多いのではないだろうか。

(参考記事)

 


■現代の男性が女性を誘えないのは「進化的な理由」


調査を行なったアポストロウ准教授は英デイリーメール紙に対し、現代の男性たちが女性にうまくアプローチできないのには、「進化的な理由」があると説明する。産業革命前の時代、結婚はかつて親などによって決められたものだった。



また、男性同士の競争も今より厳しく、時に力づくで妻にめとるということも行われたのだ。そのためこの当時は、結婚相手の選択肢が少ないという点はあったにせよ、男としての外見は関係なく、女性を自分に惚れさせる必要もなかったという。


しかしアポストロウ准教授によると現代社会(欧米諸国の場合)では、親が相手を見つけてくることや、力づくで女性と結婚することもなくなり、自力で相手を見つけなければならなくなった、と現代の男性たちの苦労を説明している。

なお男性に限らず、おひとり様増加は同じく世界的な傾向のようだ。アポストロウ准教授の論文によると、英国では同棲や結婚の経験が一度もない独身者は成人の34.5%を占める(2016年英国統計局調べ)。欧州連合加盟国28カ国では、一人暮らし世帯は一般世帯の31.7%であり(2015年ユーロスタット調べ)、米国では、決まった相手がいない成人の割合は全成人の35%に上る(2013年ピュー研究所調べ)。


文:松丸さとみ

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