阪神の好調を支える金本“アニキ”の「おっかなさ」

エンタメ

 

金本アニキ新監督率いる阪神タイガースが、なかなかの好スタートを切っている。9試合を終えた時点で4勝3敗1引き分けの単独2位。1位の巨人に1.5ゲーム差で食らいついている。右袖に「Joshin」ならぬ「Jodan」と記された青いワッペンまで着けちゃうくらい、ホンモノの阪神とそっくりのユニフォームが自慢の草野球チームに所属するほどの虎キチである私にとっては、まことに喜ばしいかぎりである。

 

まだ貯金こそ2ゲームしかないが、今年の阪神のゲームは、たとえ負け試合でも観ていておもしろい。「なにをやらかすかが読めない」「負けていても最後まで諦めない懸命な姿勢が伝わってくる」……がゆえのいわゆる「内容が良い」ってヤツで、それに“加え”なのか、それが“高じて”なのか、ベンチの雰囲気がとにかく明るいのだ(なかでも矢野作戦兼バッテリーコーチの100万$スマイルにはノンケの私ですら、たまに萌えをおぼえてしまう)。

 

まだペナントレースが開幕したばかりのこの段階で「今年は行けるでー!」と、早くも確変モードにマインドが切り替わってしまうのは根がせっかちな阪神ファンの悪いクセだが、虎キチの“いつものフライング”を比較的冷静な目で毎年見つめている、どちらかと言えば慎重派の私でさえ「今年は行けるんちゃうのん!?」と、つい期待を胸に抱いてしまう雰囲気がぷんぷんただよっている。

 

「厳しく、明るく」が、金本新体制のスローガンなのだという。しかし、ここまで私が見るかぎり、厳しさを前面に押し出す感じじゃない。虎の御用新聞・デイリースポーツの名物記者が自身の連載コラムで「叩いて伸ばすというより褒めて伸ばす。(選手を)その気にさせて伸ばします」と書いているから、私のその見立てもあながち間違っちゃあいないのではないか。

 

かつて「厳しい」、「おっかない」でならした虎の将とくれば、21世紀になってからだと、あの星野(元)監督が真っ先に思い浮かぶが、その星野氏は2003年に、名将(元)野村監督でさえ成し得なかった「阪神リーグ優勝」という結果を、きちんと残している。とくにタイガースのような、2軍クラスの選手にもマスコミやタニマチが寄りついてくる老舗の人気球団にとって、「厳しさ」、あと「他球団に所属した経験があり、“外様”として“巨人や阪神にしかない異常な体質”を相対的に俯瞰できる目」は重要ってことなんだろう。

 

ただ、繰り返すが、金本新監督に星野氏のようなベンチを蹴飛ばしたりの「おっかなさ」は感じられない。たしかに主力だろうがベテランだろうが使えない選手はズバッとふるい落とす、キャンプ中からのベンチワークによってチーム内の緊張感は保っているものの、その容赦ない側面が「おっかなさ」に直結している様子でもない。でも“アニキ”は、やっぱ「おっかない」のだ。

 

私は、そんな「おっかなさ」の原因のひとつは、案外シンプルなところにあるのではないかと考える。「いまだ下手な現役選手よりもバンプアップされているイカツイ肉体」である。「殴り合いになったら勝てないかも…」と畏怖させてしまう、「連続試合フルイニング出場世界記録保持者」という実績を後ろ盾とする“鉄人”の物理的なシルエットが、屈強なプロ野球選手を本能的にねじ伏せる……つまり、身長が高い子どもがイジメに合いづらい、大学時代にアメフト部だとか柔道部だった上司はニコニコしていているだけでも部下に舐められないのと似た効果が生まれ、したがって朗らかに存分な采配をふるうことに集中できるわけである。何歳になっても「なんとなくケンカが強そうな外見」は、部下に有無を言わせない最強の“威厳”……なのかもしれない。

 

 

ああ、もし叶うなら“アニキ”に……じゃなくても、せめて身長185㎝くらいはあってほしい……。

この記事が気に入ったらいいね!しよう

citrusの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

山田ゴメスのプロフィール&記事一覧
ページトップ