プリウス、アメリカでガソリン安の犠牲になる!

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出典:トヨタ自動車WEBサイト『プリウス』

 

世界規模でのガソリン相場落ち着きでハイブリッドに代表されるECOカーの人気がイッキに下がってしまった。なかでも顕著なのはアメリカ。ウォールストリートジャーナルなど「プリウス、ガソリン安の犠牲に」という記事を掲載したほど。新型プリウス、非常に厳しい販売状況である。今後ガソリン価格が上がる見込みなど出てくれば別だけれど、どうやら無し。

 

原油価格を上げようとすれば、シェールガスなど天然ガスで作る燃料が出てくるからだ。今の技術だと、バレル50ドルあたりで拮抗する模様。アメリカだと1ガロン=250円程度だし、日本の今のガソリン課税なら120円前後ということになる。この価格だと、多少燃費悪くても車両安くてパワフルで楽しくてカッコ良いクルマが良いと言うことなんだろう。

 

このあたりの流れを読んでいれば、新型プリウスは燃費を追求せず、楽しくてパワフルでカッコ良いクルマを意識すればよかった。されど物足りなかった動力性能ほぼ同じ。加えてアメリカ人からすれば決定的にカッコ悪かった(私もそう思っています)。燃費良いという最大の特徴が評価されなければ売れ行き伸び悩むのは当たり前か。今後も厳しい。

 

そんなことからトヨタは方向を変えるようだ。ハイブリッド一辺倒作戦をひとまず引っ込め、楽しさやデザインを前面に打ち出すクルマ作りを目指す。加えて利益率の低い小型車より売れば儲かる大型車に注力していく模様。確かに1万ドルの小型車の生産コストと、4万ドルの大型車の生産コストは4倍じゃないです。せいぜい2倍。だったら大型車が美味しい。

 

いずれにしろ重要なのは「先を読む目」だと思う。上手く読めれば風に乗れるし、乗れなければ厳しい。私はハイブリッド戦略を若干見直し、燃費だけ追求せず楽しさや動力性能を頑張ったらいいと考える。例えばプリウスがデビューした時に書いた「200km/hでのクルーズ性能を持たせる」とか「カッコ良さを追求する」といったことでございます。

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自動車評論家

国沢光宏

1958年東京中野生まれ ベストカー編集部を卒業しフリーランスに。以後、冴えない自動車評論家稼業。ベストカー、カートップ、エンジン誌などに寄稿。ラジオやTVのコメンテーターも。WRC出場2回。2005...

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