【その薬、本当に必要?】今や常識!「切り傷は絆創膏よりラップ」のほうが早く治るわけ

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「湿潤療法」という言葉をご存知ですか?切り傷、すり傷、やけどなどの怪我をしたとき、以前は傷口に消毒薬をかけ、ガーゼ付の絆創膏を貼っておくことが多かったと思いますが、湿潤療法ではそれを行ないません。傷口を水で洗い流したら、消毒薬をかけず、ガーゼをつけず、ただ傷口が外部と触れないようにパッドを貼っておきます。これだけです。この湿潤療法のほうがキズは早く治ります。

 

 

■常在菌を殺さないで!

 

なぜ消毒をしないほうがいいのでしょうか?理由は簡単。

 

消毒するのは、傷口からバイ菌が入るのを防ぐためですね。しかし、人の体には、自らの力によってキズを治す力があります。それには自分の体に着いている菌(常在菌)の力も必要です。消毒薬をかけてしまうと、キズを治すために必要な常在菌まで殺してしまうことになります。するとどうなるでしょう?キズを治す力が弱くなりますから、治癒までに時間がかかります。

 

みなさんも経験があるかと思いますが、絆創膏を剥がすとき、かさぶたが剥がれて痛かったこと、ありませんか?絆創膏を貼ると患部が乾燥します。そのため、かさぶたがパリパリになって剥がれやすくなるのです。

 

かさぶたが剥がれると→また患部に消毒薬をシュッシュッ→絆創膏を貼る→患部の常在菌が殺菌される→乾燥する→絆創膏をはがすときにペリペリはがれて痛い。→また患部にシュッシュッ……。

 

なんてことを繰り返していたら、いつまで経っても治りません。まったくもってナンセンスな話です。

 

 

■キッチンにあるラップを巻いておけばOK

 

湿潤療法は、まずこの消毒シュッシュッをやめます。ただし水できれいに洗い流すことは必須。キズを外部から守るものとしてはラップで十分です。キッチンにあるあのラップです。患部にラップを巻きつけておけばいいのです。

 

すると常在菌が生きているので、自分の力でキズの修復を始めます。その状態では患部が湿っているので、かさぶたがパリパリになることもありません。キズが治るまで、ラップをそのままにしておきます。治ったかどうかは傷口を見ればわかります。

 

湿潤療法の場合、ラップをずっと巻いたままでいいの?という質問がありますが、衛生上、ラップが汚れないかぎりは基本、巻いたままでかまいません。

 

キズを治すポイントは常在菌を殺さないこと、乾燥させないことです。この2点を優先することを考えて、適宜、ラップを交換すればいいと思います。たとえばお風呂に入っていて取れちゃった、なんていう場合。患部を水で洗ってラップを巻いておきましょう。

 

もちろん市販の「キズパッド」でOKです。患部によってはラップは巻きにくい、使いにくいこともあります。「キズパッド」ならテープがついていますからはがれにくいし、パッドが患部のクッションになってくれます。一般の絆創膏と比べて高価ですが、それだけの価値はあるでしょう。

 

医療界では「湿潤療法」はすでにスタンダードになっています。みなさんも切り傷、すり傷のときはまず水できれいに洗ってください。そして救急箱に入っている消毒薬でシュッシュッしないように気をつけてください。

 

キズは消毒しないで水で洗い流すだけがグッド!

賢人のまとめ

傷口に消毒薬をふりかけてはいけません!水できれいに洗いながして、ラップするだけでオッケー。常在菌を殺さないこと、乾燥させないことが、キズが早く治るポイントです。

 

プロフィール 薬の賢人 宇多川久美子

薬剤師、栄養学博士。(一社)国際感食協会理事長。明治薬科大学を卒業後、薬剤師として総合病院に勤務。46歳のときデューク更家の弟子に入り、ウォーキングをマスター。今は、オリジナルの「ハッピーウォーク」の主宰、栄養学と運動生理学の知識を取り入れた五感で食べる「感食」、オリジナルエクササイズ「ベジタサイズ」などを通じて薬に頼らない生き方を提案中。「食を断つことが最大の治療」と考え、ファスティング断食合宿も定期開催。著書に『薬剤師は薬を飲まない』(廣済堂出版)『それでも「コレステロール薬」を飲みますか?』(河出書房新社)など。LINEお友達限定で、絶対に知っておきたい薬のリスク情報配信中。

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