言い換えるだけで好感度がグッと上がる。しかも仕事の評価も上がる優雅なフレーズって?

人間関係

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『大人の表現「そのまま使える」ハンドブック』(鹿島しのぶ/三笠書房)

 

私たちが生活している大人社会のルールでは、上司や取引先に対してフランクな口調で話しかける社会人を、「うむ、気さくなやつだ」とポジティブに評価してくれることはあまりない。残念ながら、「稚拙な喋り方だな」とか「仕事ぶりが心配だ」と思われてしまうのが関の山だ。

 

品性が感じられない言葉づかいを見聞きして、うんざり、あるいはがっかりした体験は、あなたにもあるだろう。そんなシビアな大人の社会を“優雅に”サバイブしていくときに必要なのが、ビジネスマナーだ。なかでも「言葉づかい」は、コミュニケーションの得意不得意に関わらず、仕事を進める必須ツールとして、会話だけでなくメールや手紙などで毎日必ず使用し、評価対象にもされるポイントだ。

 

本稿で紹介する(鹿島しのぶ/三笠書房)によれば、大人の表現を身につける最短の策は「使って慣れること」だという。目上の人を前にしたプレゼンで、議題や内容についてはしっかり頭に入っているのに、それを表現する適切な言葉が口から出てこないために、忸怩たる思いをしたことがある人も、あと必要なのは実践練習だけだ。

 

仕事や人間関係におけるさまざまなTPOを想定して、「並」の表現を、優雅で大人にふさわしい「優秀」な表現に格上げするテクニックを教授してくれる本書から、すぐに使えそうなものをいくつか紹介したい。

 

 

■上司に事後報告するときは?

 

並(★) ○○のようにしておきました。

優(★★★) 勝手ながら、○○のようにさせていただきました。

 

「○○しておきました」は、偉そうに聞こえてしまうので上司に対しては使わないほうが得策。

 

「勝手ながら……」は、「(本当は事前に報告したかったのですが)やむを得なかったので」というニュアンスを言外にやんわり伝えることもできる、便利な大人フレーズだ。

 

 

■仕事相手のミスで納期が遅れそうなときは?

 

並(★) 急いでいただきたく、よろしくお願いします。

優(★★★) ○○までにお願いできませんでしょうか。お急ぎ立てして申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。

 

予定していたスケジュールに遅れが出るとなると、ついついきつい言葉が出てしまいがちだ。だが、極力抑えた言い方を選ぶことができるのが優雅な大人だ。

 

また、業界気取りで「なる早」のような表現をすると、曖昧な期限提示によって却って混乱をきたしてしまうかもしれない。具体的なスケジュール案を共有して、同時に工程管理をグリップすることも忘れないようにしたい。

 

 

■メールや手紙で相手に感謝を伝えるときは?

 

並(★) 誠にありがとうございます。

優(★★★) 衷心(ちゅうしん)より御礼申し上げます。

 

並居るフツーの会社員から一歩抜け出そうと考えている大人ならば、心を込めて御礼を伝えるときの最上級フレーズ、「衷心より」を覚えておきたい。そこまでオーバーに表現しなくても……と感じるかもしれないが、感謝されて嫌な気分になる人はいないはず。ここぞという大事なときに、あえてサラリと自然(を装って)使ってみたい。

 

 

■言い方に悩んだときは、まず「大人の表現」を真似てみる

 

・する→ なさる(尊敬)、いたす(謙譲)

・聞く→ お耳に入る(尊敬)、拝聴する(謙譲)

・会社→ 御社(尊敬)、弊社(謙譲

 

目を通せばどれも見知ったものではあるのだが、肝心なときに口ごもってしまったり、言い間違えてしまったりしてはチャンスがもったいない。さまざまな局面を優雅に切り抜けるフレーズが詰まった本書を手元に置いておけば、不安は払拭できそうだ。

 

何気ないけれども優れた言葉づかいを使いこなして、「あの人って素敵だな」「あいつはデキそうだ」と一目置かれる大人へバージョンアップしたい。

 

文:田坂文

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