【大人のフェイスブック講座】目指そう、意識高い系という楽園!

人間関係

 

今日も楽しくフェイスブックを使っているみなさま、こんにちは。フェイスブックがあるおかげで、私たちの毎日はひじょうに充実したものになっています。どうでもいい投稿にもそれなりに反応があって承認欲求を満たせたり、たくさん「いいね!」をつけることで「いい人」になったような気になれたり、こんなにありがたいツールはありません。

 

せっかくですから、その魅力をとことん味わいたいもの。じつはフェイスブックの恩恵をもっとたくさん、もっと念入りに享受する方法があります。ズバリ申しあげましょう。それは「意識高い系」の投稿を心がけること。「意識高い系」の投稿を重ねることこそ、フェイスブックの特性を最大限に生かした使い方に他なりません。

 

「えっ、そういうのはちょっと……」とひるんでいるあなた、お気持ちはわかりますが、幸せな楽園にたどり着くには迷いは禁物です。ここはひとつ、勇気を振り絞ったり人としての含羞を忘れたりしましょう。

 

さっそくですが、手軽に着実に「意識高い系」という楽園に近づくために、今すぐ実践できる5つの基本パターンをご紹介します。よかったら、お試しください。

 

  1. 「あとで読む」「メモ」「ふむふむ」などと書いて、高尚そうなニュースや賢そうなことを言っているブログの記事をシェアする。
  2. 楽しい出来事があったときは、出会いに感謝したり仲間の素晴らしさにあらためて気づいたり、がんばってきた自分をホメたりする。
  3. 嫌なヤツに嫌なことを言われたときも、ストレートに愚痴るのではなく、いい勉強になったと前向きにとらえつつ、最後はそいつに感謝する。
  4. 実際はともかくとして、今の自分の毎日がいかに充実しているか、いかに幸せを実感しているかをポエミーな口調でひとり語りする。
  5. 「フェイスブックナビ」のフェイスブックページで紹介された記事に対して、タイトルだけ見て罵倒したり持論を述べたりする。

 

「意識高い系」の投稿パターンは、もちろんこれだけではありません。このあたりから徐々に慣れていって、自分なりのやり方を見つけながら流儀を確立してください。たぶん、いったんやり始めると癖になるので、どんどんスキルが磨かれていくでしょう。

 

1の「あとで読む作戦」は、読まなくても「意識が高いオレ」「ちょっと賢いオレ」をアピールできるところが画期的。本当にあとで読むためのメモなら、わざわざ公開の場所でする必要はありませんが、そこを突っ込むのはタブーです。数日後に「あれ、読んだの?」と尋ねるのもタブーです。

 

2の「出会いに感謝作戦」は、謙虚な人に見えると同時に、その「楽しい出来事」にいっしょに参加したフェイスブック友達に対する「あなたのことを大切に思っていますよアピール」にもなります。本当に感謝しているか、本当にその仲間たちが素晴らしいか、本当に自分はがんばってきたか、そのあたりの真偽は気にする必要はありません。

 

3の「前向きにとらえる作戦」は、実際はムカッ腹が立っていても、そんなふうに書くことで人間ができているように見えるし、自分でも勉強になったような錯覚を抱けるでしょう。あちこちで実践されている定番の手法ではありますが、「どうだ、誰もこんなふうには言えないだろう」と心の中でドヤ顔ができる快感もセットで付いてきます。

 

4の「ポエミーにひとり語り作戦」は、ちょっと辛いことがあったときにこそオススメ。人生はうまくいくことよりままならないことのほうが多めですが、ポエミーな口調で「自分はなんて幸せなんだろう」と語ることで、意識の高さを見せ付けつつ、しばし現実を忘れることができます。フェイスブック友達特有の反射的な称賛やうわべだけの共感も、きっとたくさん得られるでしょう。

 

5の「タイトルだけ見て罵倒作戦」は、「フェイスブックナビ」のフェイスブックページに限らず、ポータルサイトのニュース記事のコメント欄などでもよくお見かけする光景。読む手間をかけずに「意識の高いオレ」に対する満足感を味わえます。「一を聞いて十を知る」的な洞察力の深さを見せつけた気になってもかまいません。「それよりも」と前置きして、関係あるようなないような持論を展開すれば、さらに深い満足感が味わえます。

 

問題は、ちゃんと記事を読んだ人から見るとぜんぜん的外れだったり「この人、読解力がないのかな」と思われたりしがちな点。まあ、わざわざそんな指摘をする親切な人はほとんどいないし、「読んでないんだから的外れでも仕方ない」とあらかじめ自分の中で開き直っておけば大丈夫です。

 

この記事が紹介されたときにも、タイトルだけ見た方から、コメント欄で「意識高い系を目指すなんてくだらない!」と罵倒されるかもしれません。あっ、いや、あくまでそういう意図の記事なので的外れではないと言えるし、最後まで読んだ上でそういう罵倒をなさる方もいらっしゃるかもしれませんが……。

 

言うまでもなく文章の解釈はお読みになる方の自由なので、お好みの方向で受け取ってください。けっしてそんなつもりはないんですけど、「もしかしたらこの記事は、意識高い系を思いっきりバカにしてるんじゃないのか」と受け取ってもらったとしても、そう“誤読”する方のほうが多かったとしても、それはそれで仕方ないと思っています。

 

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コラムニスト

石原壮一郎

1963年、三重県生まれ。コラムニスト。月刊誌の編集者を経て、1993年に『大人養成講座』でデビュー。大人の新しい概念と可能性を知らしめ、以来、日本の大人シーンを牽引している。2004年に出版した『大人力検定』は...

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