パリジェンヌは決して鼻水をすすらない!? この時期気になる「鼻トラブル」に関する豆知識

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近頃、気になってしかたない“音”がある。バスや電車の中で誰かが鼻水をズズッとすする音だ。それはフランスに暮らした20年間はまったく聞かなかった音だからだ。

 

何人かのパリジャンに聞いたところ、美しくてかわいい日本女性が鼻水をすすったとたんに恋が冷めてしまうんだとか。いったん鼻から出てきたものを、再び戻すなんて、彼らにいわせれば「きたな~い」のだそう。

 

 

 

フランスでは鼻水は豪快にかめばよい

 

そういう私も渡仏間もない頃は、人前で鼻水をチーンとかむ勇気なんてなくて、鼻風邪を引くとズズッとしていた。日本では公共の場や、たとえば会社の会議中にチーンと豪快に鼻をかむ人はあまりいないから、鼻水がたれる前にすするのがクセとなっていた。しかし、在仏年数の長い日本人から、それはやめたほうがいいとアドバイスされたのだ。

 

そう言われてから、街へ出て観察すると、たしかにお洒落なパリジェンヌも人前でチーンと豪快に鼻をかんでいるではないか。しかも、ティッシュペーパーを使う人より、ハンカチを使ってチーンする人が多く、そのままハンカチをコートのポケットへ。そっちのほうが、よっぽど汚いんじゃないかと日本人の私は思ったものだ。

 

でも、郷に入れば郷に従えで、その後、私も平気で人前で鼻をかむようになっていった。もちろん使い捨てティッシュでだ。

 

そうして昨年の秋に帰国し、冬に鼻風邪を引いたときに、電車の中でチーンとやったら、まわりの人々がいっせいにこちらを向いたので、びっくりしてしまった。

 

つい先日も、バスの中で若い女性が必死で鼻水をすすっている姿を見て、無理せずにチーンとかんだほうがすっきりするよ、と声をかけてあげたくなったくらいだ。

 

 

マスクをかけるのは医者だけ?

 

ついでにもうひとつ、日本ではありふれた光景でも、フランスではけっして見かけないのがマスク姿。フランス人たちに聞くと「マスクは病院で医者たちがするもの。普通の人々はマスクして街を歩かないよ」とのこと。

 

私たちも怪しい人物と勘違いされると困るので、フランスに暮らしていたときはマスクは家の中だけでしか使わなかった。

 

それは、2003年にSARSが世界各地に拡大したときのこと。

 

アジアからシャルル・ド・ゴール空港に着いた飛行機の乗客のアジア人が、空港駅からTGVに乗りこみ発車した。しばらくすると、そのアジア人はマスクをしていて車内で咳をしていたため、なんとTGVは線路上で緊急停止。救急車がやってきてマスク姿のアジア人は病院へ強制連行となった。それを私は生中継のニュース番組で観ていたのだ。結局、件のアジア人はSARSではなかったのだが、マスクをしていたから誤解されたようなのだ。

 

というわけなので、フランスにこれから行かれる方は、彼の地ではマスクをかけない、鼻水をすすらない。これを覚えておこう。

 

 

日本人は欧米人より鼻のトラブルが多い

 

『クスリいらずで鼻はスカッとよくなる!』(大久保公裕・著/扶桑社・刊)によると、アレルギー性鼻炎により、一年中鼻がグズグズしている人は、なんと日本の全人口の40%にものぼるそうだ。

 

著者の耳鼻咽喉科教授の大久保先生によると、日本人の鼻は欧米人よりトラブルが多いという。欧米人の鼻の高さにあこがれる人はいるが、それより決定的な違いは、“鼻の上下の長さ”。

 

鼻が長い場合、鼻の穴を通る空気はより温められ、加湿されます。また、フィルター機能も高まり、さまざまな害を防ぐことができます。しかし鼻が短いと、なかなかそうはなりにくいのです。(中略)日本人に多く見られる鼻の病気の一つに「鼻中隔湾曲症」があります。(中略)「鼻中隔」とは、鼻の穴を左右に分けている仕切りを指します。日本人は、この仕切りが、左右のどちらかに曲がっていることがほとんどです。

 

(『クスリいらずで鼻はスカッとよくなる!』から引用)

ちなみに日本では鼻の健診を幼い時期から徹底しているが、これは世界でも珍しいことで、それこそが我ら日本人は鼻のトラブルが多いという事実の表れなのだそうだ。

 

 

今すぐ、鼻呼吸に切り替えよう!

 

くしゃみ、鼻水、鼻づまりを放置し、さらに、時間に追われ、ストレスにさらされて、本来鼻で行うべき呼吸を口で行っている人が増えているという。

 

大久保先生によると鼻呼吸はクスリも医者も遠ざけてくれるそうだ。

 

鼻呼吸のメリットは、疲れにくくなる、病原菌の進入を防ぐ、アレルギー体質が改善する、風邪を引きにくくなる、ストレスが解消される、血圧が下がる、腸内環境がよくなるなど、その効果は全身に及ぶ。

 

人間の身体は本来、鼻呼吸をするようにつくられています。(中略)鼻呼吸を意識的に行うことで、それまで使われていなかった鼻の機能が活発になり、鼻づまりが改善することもよくあります。「自分は今まで口呼吸をしていたけれども、鼻呼吸に切り替えよう」このように意識することが、なにより重要なのです。

 

(『クスリいらずで鼻はスカッとよくなる!』から引用)

鼻をスカッとさせるセルフケア

本書では、鼻のトラブルを撃退するセルフケアも紹介されている。

 

お風呂のタオルで鼻を温める、鼻を通るツボを押さえる、鼻うがいをする、タマネギ深呼吸のすすめ、1分以内に効くペットボトルの脇ばさみなど、誰でも簡単にでき、鼻をスカッとさせる10通りの方法が解説されているので、悩める人は必見だ。

 

鼻をすするのか、鼻をかむのかは、その国のマナーの問題だからどちらがいいとは言えない。それよりも正しいケアでくしゃみ、鼻水、鼻づまりを解消し、鼻そのものをスッキリさせてグズグズ、イライラから脱出しよう!

 

(文:沼口祐子)

 

【参考文献】

クスリいらずで鼻はスカッとよくなる!

著者:大久保公裕

出版社:扶桑社

 

お風呂のタオルで鼻ポカポカ法、鼻のツボ、ペットボトルの脇ばさみ、痛くない鼻うがい、タマネギ深呼吸ほか、鼻の名医が教える最強療法。鼻がスカッとすれば人生が変わる!

 

(文:フムフム)

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